第6話 レディーアフターエントランス 後編



前回  学校へ行く準備をした  以上!!



――――――――――――――――――――――――



「まさかここまで渋滞するなんて……」




学校がそろそろ見えてくるかという距離の丘に登ったところで、下に続く道がさまざまなサイズのフローターやトレーラーで埋め尽くされていた

それに、先ほどから妙な音がすると思っていたら なんと上空もフライヤー(フローターより高く飛ぶヤツ)や輸送艇でいっぱいである




『そりゃあ インターナショナルスクールで騎士学校だろ?  Y_roiを持ち込むとなればフローターはこうもなる  んっ?』




ルルルルル フィシュ〜  横にフローターが付けられる




ジジジ 通信が入る




「やぁ  君も新入生かい?」  男の声である




「あっ、 はい   これは困りましたね お互い」




「?……あぁ 確かにこの名物フローター行列は大したものだよ  おまけに見なよ 一儲けしようと露店やら売り子まで出てきている  まったく、轢かれなきゃぁいいけど」




「ハハハッ それはそうとあなたも新入生?」




「そうさ  せっかくだ こうして会ったのも何かの縁だ、  通話、ビデオオンにできるかい?  顔見知りとなっておこう」




「コレ、 かな?」  ピッ、  画面に映像が映る




「え、……(マジかよ 超イケメンじゃないの!)」




「大丈夫かい?」  「あっ、 あぁ大丈夫です  ちょっと操作が、おぼつかなくて(超猫被り声)」

『露骨すぎんだろ  お前よぉ』




「君、テイムがいるんだね   あっそうだ名前聞かないと まず僕から  僕は、エイトー。   エイトー パック キントレーだ」




「私は、れいだ… レーダー・O・ミトン と申します  こっちはシュガーと言います」(フフフ 顔以外も見てやるわ)



カチッ 「はっ?」  通話画面に手を加え(メイド隊の勉強より)全身が見えるようにした

どんなイケメンが見れるかと思っていた しかし、そこに座っているのは、




(クソ ムッキムキだったあーーーー!!!!  ついでにバランス悪!?)




ムッキムキである!!

顔は変わらずイケメン しかし、その顔が乗っかっている身体が 明らかに中学、高校生のものではない!

180センチはある


ピッチピチのタンクトップのようなものを着て若干縮こまったようにコクピットに座っている




『ミトンっ!』 「はぁっ!」




「大丈夫かい?」  「あっ、 いえっ ちょっと緊張してて……」 「ハハハッ  まぁそんなものさ  行こうか   自慢ではないがコレもある 渋滞は気にすることはない」




と言って身分証(騎士用)を出す




「うぅん?  それなら、私も……」 『待て待て待て!!』




とミトンを小声で静止する (あっ マズいのかな? んっ?)



エイトーが話している




「さぁ  行くよ?」   




ヴンッ 「便利なもんですねぇ」  エイトーのフローターに、他のフローターのモニターを通して見える識別マークが表れる




「後ろに、連結すればいけるはずだよ」「わかりました」




ガチョン  ガガガガガ……… フィフィフィフィーーーー




「避けてくれるのね」 『まっ、遅刻しないなら良いんじゃないか?』 「それは、そうだろうけど…  まだ元のクセが抜けないわよ」

『ハハハ  そんなんじゃあキリないぞぉ』




「ここ、曲がるよ?  そろそろ着くはず……なんだ?」




「騒がしい……ですね?」 『事故だな  今どき珍しい  おおかた煽られて当てたか当てられたか、とかだろうなぁ  通信してるな… 盗ってみな』

「えっ、 ちょっと待……」 「できたわ  共有しますね」  




ザザザガガーーー   砂嵐の画面が少し続き通話が再生される





「何度も言わせないでちょうだい  ここは駐輪場じゃないのよ そんなみすぼらしいトレーラー置かれたら、こっちは目障りってことよ」




「だからと言って、 ぶつけるこぁないでしょう!?」




「これよ  これだからわかってない人は  なら、"やる"かしら?   開けて」




ガシャッ  グガガガガガ……



なんとフローターを開けY_ROIを晒したのだ!

ついでにレーザー(出力は流石に弱くしている)を撃っている




『これだから  ああいう手合いは…  もう無理そうだな新入生ちゃん (何か物音の後シュガーが慌てる)あっ、ちょっと待て!!』



「あの騎体!  バウム国旗騎 バウム・シリーズだと!?………  すまないが、俺には手出しできん……  ミトン殿はどうした?」






フローターからのレーザーにより土煙がモクモクな中、大音量のスピーカーで怒鳴る




「やめなさいよ!!  どういう訳か知らないけどね、 無防備の相手に武器を使うのは"悪"よ!!!」




いつのまにか外に出ておりさらに直近まで近づいていたミトンが地面に鞘に入ったスパイドを立てそれに両手を乗せている



バウム国のお嬢様が反応し次はこちらに向きなおる




「!  何よあなた!  この騎体が見えてないのかしら?」




キキィーーーッッ  フローターがバウム・シリーズをこちらに向けて止まる




「だから何よ!   とにかく出て! 顔見せなさいよ!!」




「……!!」  プシュッ  ハッチが開き、いかにもお嬢様風な少女が出てくる




「ずいぶんと強気ですこと!  あなたはこの私に決闘を申し込むということでよろしくて!?」




「ん?  それでいいわよ?  とにかく見逃せないわあなた」



「ミトン殿!  ダメだ! 規則により、決闘を仕掛けた者は決闘方法を提示する場合 決闘を受けた者が希望するものよりも規模を大きくする必要がある!!

状況から見て彼女はY_ROIを使うはず  逃げられない!!」



「もう遅いわよ!!  委員会の立ち会い状態で無しで受けた方の要求に答えられなければ決闘を仕掛けた方は失格なの!  あなたみたいなちんちくりんにY_ROIがあるはずない!!」





「あるわよ  ローゼ=スター!!」



ゴゴゴゴ…… キュッ!キュッ!キュッ! ガーーー  



フローターのハッチが開き騎体がジャッキアップする




ピキィーンッ!! パパパパパ………  デゥアルアイが光り装甲に当たり乱反射する




「な、 何よその騎体……」




土煙が晴れ、ミトンの言ったローゼ=スターの全体像が見えそうになったとき、



ボボッ………  パアッン!  突如上からスモークが打ち込まれまたも互いが見えなくなる




「な、」「何事よ!?」   



二人が言うと、二人の耳元に爆音が鳴る




キィィィィィィンッッ 「キャッ!」 「これ、 直接聞こえる!?」




どうやらただのスモークでなく、スモーク間に振動を伝えることで発動するタイプの音響兵器のようである





「双方!  そこまでだ!!   私は決闘指導局教師科  オロチ・アルス・パバウルフック・ブライド・シリカ 非常勤講師だ   小規模ならともかく、ロボーター以上の戦闘を伴う決闘は指定の場所で行うのが規則だ!  少しでも反抗すれば双方失神するまでスモーク音響弾を打ち込む」




「は、 はい」  「!!……わ、 わかりました(スゲー上ずった声)」




「ん?」 急に雰囲気が変わったお嬢様ヤロウを訝しんでいるとシリカが話す




「もうすぐ入学式の準備に掛かれ 決闘はその後だ  ……来て早々暴れるより、会場で自分がどこのクラスに行くか他のやつとはしゃいでいろ   それと、ミトンは後で私のところへ来い 迎えを行かせる」





二人が後片付けを済ませ、 あの後フローターに送られた指定の決闘場所への搬入口にフローターを持って行き、二人とも降りる




お嬢様ヤロウが近寄ってくる すごい勢いである ミトンが反応する




「あっ、 さっきのお嬢様ヤロウ」




「!!  だ、誰が!  お嬢様ヤロウですって!!  あの騎体を見てもわからないのね! どんな田舎から来たんだか」




(異世界から来た、なんて言えねぇよなあ……)




「私は!  バウム国特別推薦生徒 ハイゴカラー セット カトラーリーよ!!」




「ああ そう、  私はレーダー・O・ミトン  じゃっ、私は行くわね?」




ミトンがソソクサと立ち去ろうとする しかしカトラーリーが呼び止める




「待ちなさいよ!  あなた シリカ様とどんな関係があるっていうの!!??」




(シリカ様?)「シリカさんとは、 えぇとお……知り合い…? いえ、同居人? でも2日ぐらいだけだし……?」




「なななぁ、 なんですてぇ!!??   あ あぁ あなたが!  あのシリカ様と知り合い!? それも同じ屋根の下で暮らしたですてっ!!  認めないわよ! そんな……!!」



バッ!  グイッ スカッ!



カトラーリーが掴みかかるがミトンにいなされてしまう(メイド隊仕込みの技)




「先、 行くわよ  ……行こう シュガー」




「私 この私が、 あそこまで簡単に……   認めないわよ!  必ず!  決闘で……!!!」




それを聞いたか聞いていないのかミトンは何も言わず歩いていく





「あんな女に、  ここまで、恥を………  ナイフォー!!」




――――――――――――――――――――――――



ミトンは、これまた超美人な、しかしどこか人形味のある女性に案内されシリカの部屋に到着する

その間学校の何となくの雰囲気を見たが、この間の王宮と同じく、いかにも中世の城 と言う雰囲気である


しかし王宮より明らかに大きい  それもとてつもなく、である




ガチャ、 「……失礼します」




入室する  



来て早々お叱りを受けるのかとなかなかに緊張していたが、どうやらそう言う雰囲気でもないようではあった




「フフフ まったく、君は本当に……」




「すみませんでした!  ついて早々騒ぎを、」




「いや、良いんだ  むしろよくやってくれた   ああいう子はね、ちょっと懲らしめてやるのが必要なのさ  あぁそうだ、 あのトレーラーの子、実のところ間違えていたのは彼女の方だったみたいなんだ」




「えぇ……  なんか損した気分です」




「いやいや、 そんなことはないさ  それに、これで決闘で他のものを要求できるよ?」




「あっ、 ところでその決闘とは…」




「あれ? 知らなかったかい?」 「……はい ちょっとパンフレット読む暇がなくて…」




「ハハ まぁ、簡単に言えば  勝てば負けた方から要求したものが貰えるというものさ  もちろん、負けた方が用意できるものに限るけどね   他には喧嘩してどちらが謝るか とかそんな規模のこともあるね   そして、それらは全て決闘指導局という学生主体の委員会により管理、運営されている  そんな感じだ」




(そんなアニメ、そういえばなんか見たっけなぁ)




「それにしても、今回の相手…… 君が決闘を受ける前提だが  ハイゴカラー セット・カトラーリー…  民主系軍事国家 バウム国特別推薦枠の一人だ  新入生にしてはよくできているといった程度だが、それでも訓練を受けた騎士 油断はできん…… 受けるか?、それとも  」



「受けますよ   要求でしょう? そんなの、決まってます  謝ってもらう、来て早々夢がおじゃんになった こっからは、せめてカッコよくやらせてもらいますね」




「夢?  あっ、………(そうか、彼女の夢は…)  それにしても、似ているのは同化のせいか それとも……  まぁとにかくそれこそ騎士の基本だ  なんだかんだとお題目並べる前に、カッコつけて生きるために全てを捧げる  父の口癖だった…

そろそろ入学式だ 」




「一緒には、行けないですか?」 



「すまないが、 案内を出す   出席はする…… あぁ 後それから、今後ここへは私がいればなるべく会うようにする 気軽に来るといい、が  ここの生徒はほとんどが貴族かその近しい者 君にとりいって私や陛下に近づこうとするものも多い  疑いすぎも、良くはないが用心は怠らないようにね」




「?……わ、わかりました  行ってきます!」




「ああ  頑張ってくるんだよ  家でも言ったが君にとって一番大事なのはまず学校を楽しむことなんだから」  




とミトンを見送るり、 少し間をおいてシリカが呟く




「………やはり、流れに飲まれ、 いや作り出すことは避けられないのか…… 」





――――――――――――――――――――――――



その後、シリカの部屋から講堂まで何故かものすごく大量の視線を感じながら歩いて行き、案内のお姉さんに聞いても少し困った様に誤魔化すだけである




控室に到着する  どうやら儀礼用装備に着替える必要があるそうで、皆ガチャガチャ慌ただしくスーツや防具を着用しスパイドとスパッドを腰に下げる




「案外皆んなデザイン バラバラなのね  まっ、私も人のこと言えないわね」




パチッ! バサァッ  着ていた服の胸元のボタンを取ると全身の服がパックリと割れ脱げ、中から最小限の防具の付いたボディースーツが出てくる




「最初から来ておくのが、 常識ってもんよ、 て、言ってたっけなぁ (メイド隊が)   ついでにこんな感じの服着てるのが要注意人物とも……  いたいた お嬢様ヤロウも、そりゃあそうよね  他には、女10人ぐらいと男1人   は?」




「「「キャアアアアアア!!!!」」」×女子用控室全員 ついでに男も叫ぶ




「えふんっ!」 騎士級の何人かにも蹴られ部屋の外に吹き飛ばされる ついでに服を返してくれただけでも有情である





その後、入学式 クラス分け ロッカールームの振り分けも終わり、最後はホームルームを残すのみである




ついでにスーツはもう脱いで制服に変えている





「それにしても、ここまで静かなのねぇ  もっと新学期なんだからはしゃいで行かなきゃ  そうよね? ええっとぉ……」




「ハイゴカラー・セット・カトラーリーよ!  それにあなた この学園じゃ、そんな気の抜けた事やる方なんていないわよ  どれだけの倍率を勝ち抜いてきたことか… まっ、私は推薦枠なんで普通の方達とは違うんですが」




「じゃあ推薦理由はその嫌味な事しか出ない上品な口ね」 「何ですって!!」




ガタッ  急に立ち上がったので教室中の視線を集めるが、イマイチ見えていない様



「……何熱くなってんのよ  それに、入学式の後に騒ぐなんて気の抜けた事、ここの学生はやらないんじゃなかったの?」



「っ!!」  「特別推薦枠で他の生徒と違うんだっけ?  そりゃぁ、 今1人だけ立ってるんだからちがうわよね」




元々我慢強い方でなかったうえ、見るからにところどころつい最近まで平民的な生活をやっていたのがわかるちんちくりんに煽られては限界である




そしてこの学校、生徒の何割かは既に騎士なのでそういった者はスパッドぐらいは常に持っているわけで、




チャリンッ(アダプターからスパッドを取る音)




カチッ、とスイッチを入れる直前  




トンッ…   「ヒィッ!!」




カトラーリーのスパッドを持った方の手首にミトンがスパッドのケツを当てる  つまりここでミトンがスパッドの刃の方を当てスイッチを入れれば、

さらにその時stan非殺傷でなくkill殺傷用にモードの選択をしていればどうなっていたか



カトラーリーにはそれがわかるため非常に焦ってしまう

そのため、




ヴヴンッ!  抜刀してしまう(killモードで)




いよいよ教室がざわつき始め騎士級の生徒はスライドを抜こうとする そのとき、




「け、 剣を納めてください!騎士様、   キャッ!」



グイッィ!  勇敢?な女子生徒がミトンに引っ張られる




「何を!?」  「あんな頭に血が上って刃物持ってる人の近く、 近づいちゃぁダメよ?」




ガバッ ポンッ   




生徒の肩に手をまわし頭に手をやりながらこちらもスパッドを起動する




カチッ   バリッ!!




「決闘ってわけ?  こんなところで女の子抱えてじゃ……」




「すぅ すみません 私のせいで、」




「違うわよ   こっちの方が、騎士っぽくてカッコいいじゃないっ!  さあ! やるかしら!?」




と案外やる気満々で構えようとする、が……





「何のために決闘規則があり対人戦闘用スモーク音響弾まで焚いたか、 考えて欲しいものだな?

いくらお互い推薦枠でも、担任の私には擁護し切るにも限界があるぞ?」



ヒュヒュンッ… ドスドスドス!!  ジュゥボッ!




と言いつつクナイ型スパイドを投げ2人の足の間に刺さり小さく火が上がる




ミトンは動けずにいるが他の生徒はもう大はしゃぎである




何故なら教師用の制服を着て入ってきたのがシリカだったからである




最初こそ「シリカ様」や「オロチ様」と何の事かいまいちさっぱりであったがよくよく考えればシリカは世界2位の面積を誇る軍事国家の筆頭騎士  そのうえここは騎士の養成学校である  人気がないわけがない

さらにこのクラスの担任になると言うのだ  騒がないわけにはいかない

それはそうと、




「ここまで 騒ぎになるのね…」 とこぼしてしまうほどには凄い勢いでもある



「そういえば、」  思い出せばシリカが「ミトンを通して私や陛下に取り入ろうとする輩がいる」と言っていた意味もわかる 




「たいしたものよねぇ…」  とミトンがポツリと言うと、




「さぁ、  わかったから一旦席に着け」



「はいっ!」×ミトン以外全員




「ミトンも早く座らないか  フレクも離してやりなさい」




「は、はい…」(フレク?  あぁこの子か……この声 どっかで聞いたっけなぁ?) 思いながらと離す




パッ  「……ありがとう ござい、ました」




と歯切れ悪く言って席に戻っていった 何故か顔が真っ赤だったが、ミトンには私闘に巻き込まれた緊張だろうとしか理解が及ばなかった




「ふぅん?  まっ、いっかな」 と言ってミトンも席に座る




教卓でシリカが話し出す とりあえず自己紹介とちょっとした事を話した後こう言う




「それにしても、だ   まったくお前らときたら、私闘は御法度、何よりスパッドを抜いた時点で私には双方を即刻停学にも出来るんだからな?」




目線がこちらを向くのでミトンが話す




「申し訳ございません、  今回の事は、いくら今朝の"アレ"があったとはいえ  私が原因なのは、 そうです  どうかこの、えぇっとぉ…  まっ いっか  お嬢様ヤロウへの処分は少し、  ほんのちょうっぴりだけで良いんで軽くしてあげてください  もちろん、私には相応のものを覚悟しています」




そして、こうも続ける




「しかし、 もう一つお願いが   私への処分を言い渡すのは、私と彼女の決闘が終わってからにしていただきたいのです」




「お願いします」 バッ!  と頭を下げる




シリカは、





「フフフ  わかった。 わかったからその頭を上げろ  …そもそもお前らに罰則を与える気はない  今回ばかりは私も一応の事情を知っているし、 なにより書類やらが面倒だ」




(ああ、 シリカさんって普段はこういうキャラかぁ  だいたいわかった!!) とミトンが1人納得するなかさらに言う




「さぁっ!  お前らみたいな年頃の奴らなら知っているだろう   今からこの二人、 レーダー・O・ミトンとハイゴカラー セット・カトラーリーが、フレクへの謝罪を賭けてY_ROIで決闘をする   今からの昼休みが終わり次第開始する   午後からの授業なんて捨て置け!  中央アリーナの席(観客席)をとるなら今だぞ! 行った行った!!」




突然の情報にミトンはポカンとするが他の生徒はまたも凄いはしゃぎ様で走っていった

残ったのはミトン、シリカ、カトラーリー、フレクのみである




「あなた この子、もしかしてトレーラーの子?  こんな子への謝罪なんかを賭けたっていうの!?  私との決闘に!」




「そう  こんな可愛い子が運転してたなんて、知らなかったなぁ   はっ! 違う違う! 当たり前よ!!  理由があるにしても無防備な子に攻撃するのは 間違いなく"悪"よ  見過ごせないわ」




「か、可愛い!?」 とフレクがまたも顔を真っ赤にする




シリカが、「よし、なら控室へ向かうとするか…」 と言うが 突然フレクがカトラーリーに頭を下げる




「申し訳ありませんでした!」 「ちゃっと何してんのよ!?」



とミトンが呆れるがフレクは続ける  




「あの後、確認したのですが、 私がトレーラーの搬入位置を間違っていたんです……  ですので、謝ってもらうなどと……」




まさかの告白に流石のカトラーリーも少し考える



しかし、意外にも困ってしまったのはミトンである




「あらら それじゃあ私がカトラーリーにあなたに謝罪させても  お互いごめんなさいするんじゃ なんか雰囲気的にどっちも悪いってなっちゃわない?  嫌だなぁ……   どうしよっか   あっ! そういえば今度買い物行くんだけど服の趣味良い人紹介してもらおうっと   シリカさん いえシリカ先生、それで大丈夫ですか?」




「私は構わないが  良いのかい? そんなので………まぁ 私は決闘指導局教務課だし別に変更は認めるが…」




「良いんです  もともと私が気に入らないからやった自己満足なんですから」




今の会話を聞き、


カトラーリーは (コイツ私に勝つ事前提でしか話していない 必ず負けさせる  勝つのは当たり前よ! 負けさせてやるわ!!  ついでにアイツに何賭けさせるかもいわないと)


フレクは (なんと謙虚な方! それに、あのシリカ様とあんなに気さくに話して 一体何者なのでしょうか?  素敵です!!)




とあまりの怒りに言葉も出ないのが1人となんか知らぬ間にコロッと惚れてそうなのが1人


シリカはその中で(やっぱり似てるなぁ 薬ちゃんと飲んでるかなぁ)  と考えるのであった





その後準備は進み、昼休みも終わり、ついでにミトンが負ければカトラーリーとシリカへの接近禁止という事も決まり、



ついに2人の決闘が  始まる!!






第五話  レディー アフター エントランス  完






「えっ? そんなベタな感じに終わるの?」



「しょうがないじゃないの  これ以上長くしたら間延びするから作者がとった苦肉の策ってことよっ!」



『ハッハッハッハッ!!!  なんも成長してねぇなあ!!』



作者 「うっせぇな!  俺にはこれぐらいが限界ですうっだあ!!」

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