一万字読書 カクヨムコン9版

都会を泳ぐ魚 緒桜花ノ（おざくらはなの）様

【タイトル】　都会を泳ぐ魚

【作者】　緒桜花ノ（おざくらはなの）

【ジャンル】　恋愛

【執筆状況】　完結

【形式】　短編

https://kakuyomu.jp/works/16817330667998929362

　千文字に収まるショートショート作品です。

　Twitter（現X）が日本で流行ったのは日本語が140字で様々な表現が出来る言語だからという話を聞いたことがあります。こういうショートショート作品を見ていると、日本語って表現の幅が広い言語なんだなと実感します。

　綺麗な文章の繋がりのおかげで短いながらも映像が頭に浮かぶようで、小説を読みながら詩を読んでいるような感覚を味わえます。

　描写ってどこまですればいいのか、いつも迷います。説明不足だと何も伝わらないですし、だからといって説明しすぎるとくどく、テンポが悪い。そして読者の想像の余地を奪ってしまいます。どこまで削れば良いかというのに答えはなく作者のセンス一つだと思うのですが、この作品を読んでここまで削っても伝わるのだなと思いました。

　細かい部分は読者の想像に委ねるというのも一つの小説の形だなと改めて感じさせてくれる作品です。

　千文字以内の短いお話ですので気になる方は読んでみてください。

　企画に参加いただきありがとうございました。