恋愛

【タイトル】　１１２２ver.R

【作者】　アオイソラ

【ジャンル】　恋愛

【執筆状況】　完結

【形式】　短編

　とてもビターなお話です。あらすじや序盤の雰囲気から訳ありな空気をひしひしと感じますが理由が分かるとあまりの切なさにうわぁあってなります。この感情をどう言葉で表現すればいいのか分からないので、とりあえず読んでください。８０００文字なのでサクッと読めます。

　なんて言葉で終わったら感想企画としてあんまりなので、あまりネタバレにならないように語りたいと思います。

　キャッチコピーにあるようにこのお話に登場する夫婦は別の人を愛しています。それでも結婚し、三年目の結婚記念日を迎えるわけです。私は最初、夫が既婚者などかなわない相手に恋してしまい、それでも良いからと妻が夫を説得して結婚したのかなと思いました。実際はもっと複雑です。

　二人の間に愛はあると思います。愛は必ずしも恋愛感情である必要はないと思いますし、夫婦だからと恋愛感情を持つ必要もないでしょう。夫婦とは好きな相手以上に人生を共に歩むパートナーであると私は思うので、この二人はまさしくお互いを支え合うパートナーだと感じます。

　しかしながら本人たちにとってそれがベストかと言われると微妙なところです。依存のような関係が良いとは言いがたいですが、離れたところで幸せになれるとも思えません。二人の負った傷は時間しか解決してくれず、周囲が何を言おうと二人が受け入れなければどうにもならないのでしょう。

　それでもタイトルどおり良い夫婦には違いない。いえ、時間をかけて少しずつ本当の意味で良い夫婦になって欲しいなと願わずにはいられないお話でした。

　企画に参加いただきありがとうございます。

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