第11話:賽は投げられた 前編
全国ニュースでも話題になった通り魔殺人事件。
その事件の犯人が自首するまでの過程を配信している。
着々と話題は広がり、現在では15万人を超える人々が閲覧している。
「……スゲェーよッ!! これマジで俺たち伝説になるんじゃねぇ〜か?」
廃進広大一味の誰かがそう呟き、他の者たちも鼻を天狗のように伸ばして。
「もうなってるよ、SNSのトレンド欄を見てみろ。俺たちの話題でいっぱいだ」
「色んな著名人も、俺たちの放送を見てコメントを残してくれてるぞ!!!!」
「うわぁ〜。マジで最強じゃん、今の俺たち……」
現在の状況を喜ぶ子分連中を見ながら、廃進広大は小さな声で言う。
「まだ足りないな……今のままじゃあ……全然面白くない」
「面白くない? ど〜いうこと……?」
「刺激が足りないんだよ、生配信ってのはハプニングが起きないとな」
「で、でも……15万人も見てくれてるんだよ。そ、それなら……」
「リリカ? お前はバカか? 色んな人が訪れても、すぐに抜けてるんだよ」
廃進広大の指摘は鋭いものだった。
「さっきからずっと15万人ぐらいをキープしてるだろ? でもな、実際見てる人たちは随時5〜7万人ぐらいが抜けてるんだよ。この放送を見始めてから、1分以内に」
「えっ……?」
「企画としては最高に面白い。それは事実だが、インパクトがあるだけで中身が何もない。外装だけは立派だが、中身は空っぽなんだよ、オレたちの配信は」
奥歯を噛みしめながらも、廃進広大は己の配信論を語る。
動画投稿と配信に身を置いてから長い彼には、もう既に分かっていた。
自分たちに圧倒的に足りないものがあることを。
それは——。
「……オレたちはただの男子高校生。それも何の特技もないな」
だからこそ、と呟きながら、自称カリスマ男子高校生は言う。
「オレたちの配信は場持ちできないんだよ。動画編集だけで面白く見せているだけで、トーク術も誰もが憧れる才能もない。自称カリスマなオレたちにはな」
「そんなことないわよ!! 広大くんは凄いんだもんッ!! 広大くんは!!」
「いいや、本当の話だよ。だからこそ……起爆剤が要るんだよ、起爆剤が——」
これは神様の悪戯か。それとも悪魔が微笑んだのか。
生放送中のカメラは——目の前に居る人影を映し出すのであった。
偶然か必然か。
若者の間でカリスマと評される配信者が求めていたものが、そこにはあった。
「ふざけるなッ!! 出頭なんてさせない。僕はお前をここで殺してやる」
母親を殺され復讐鬼と化してしまった苔ノ橋剛。
通称『バチャ豚』というあだ名で蔑まれ、ネットのおもちゃとして有名な彼が包丁——刃渡り20センチを超える刃物を握りしめ、立っていたのだ。
「…………クク」
廃進広大はその丸っこい姿を見て、思わず口元を緩めてしまう。
最高の舞台が整ったと。最高の役者が現れてくれたと。もっと掻き回せと。
「さぁ〜今からが本番だぜ、オレたちの配信は。ここからまだまだ伸びるぞ」
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作家から
【謝罪と注意喚起】
投稿が遅れた件……本当に申し訳ございませんでした(´;ω;`)
あと、前回最終話になると宣言していたのに、終わらなくて本当に申し訳ない。本当は本日第1部最終話まで投稿する予定だったんだけど……。
まぁ〜心ない感想を頂きまして、書く気が完全に失せました(´;ω;`)
完結させる前に作家の気分を損ねんなよと正直本気で思っている。
重箱の隅をつつく発言で普通にやる気失くしました。
私としては——。
毎日更新もしたいし、多くの読者からの意見も聞きたい派。
それも読者とフレンドリーな関係を築きたいんだけなんだよ。
だからさ——。
感想欄もオープンにして書き込み可能にしているし、感想を送ってくれた人には、まめに返信してます。
ただ、一部攻撃的で喧嘩腰な態度のユーザーがいまして(´;ω;`)
普通にやる気が失せます。ていうか、失せました。
その影響で執筆状況に怠りが起きるなら……。
該当するユーザーはブロックも視野に入れようかなと検討中です。
でもさ、それでは面白くないでしょ??
全く異なる違う視点から意見を切り込むユーザーがいてもいいんだよ、別に。
私自身の勉強にもなるし、この考え方はなかったと思えるからさ……。
ただ、悪質な人たちが集まると、感想欄が荒れますし、私も対応に追われて精神的に疲弊するし、作品にも影響が出るので……もうブロックして永久追放でもいいんじゃないかなと思ってます。
本来はもっと違う方法で解決しようとも思ったんですけど……。
でも、その方法を取るのも面倒だし、悪趣味な手段だったのでやめました。
というわけで——。
自覚があるユーザーの皆様は反省して、自重してください。
ってなわけで。
今から徹夜して、私は明日分の小説を書きます(´;ω;`)
明日は、12〜14時の間には投稿すると思うのでよろしくお願いします!!
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