一関編
これからについて
7月17日
大吾「おい、おーい!寝すぎじゃね」
裕也「………ンン…あ?」
大吾に声をかけられ目を覚ます。窓から差し込む日が眩しい。
裕也「朝か!んぐぅ……やべぇ危なく寝ぼ」
大吾「今、13時だ。」
裕也「まぁ…いつも通りだな」
大吾「ヤベーなお前、はよ顔洗ってこいw」
1階に降り洗面所で顔を洗い歯を磨く、水はまだ出るようだ。
2階に戻りとりあえずリビングでくつろぐ。
やることが無い。食糧はしばらく大丈夫そうだし、水はまだ出る。
大吾はベランダに出て辺りを見回している。
松田「なんだよそんなに感染者を見て楽しいか?」
大吾「見張ってんだよいつでも逃げられるようにな。」
ゥウ゛ゥア゛ゥアァウ゛
ベランダから身を乗り出して感染者を見る。
脳機能の何処かがやられてんのか、呻き声を上げウロウロとそこら辺を歩いている。
中には腕を噛みちぎられて骨が見えてる者や内臓がベロっと丸見えな者までいる。
感染者は見な、風邪でも引いたようにやや青白い肌と顔で、口からはヨダレを出したり血を出したりしている。
見ていて気分が悪くなるだけだ。あんな奴らが襲ってきたらと考えるだけでもゾッとするしばらくはここに引きこもろう。
その日は特に何も無かった。
7月18日。
暑い。
とにかく暑い。
ふざけてる外は感染者、中は蒸し暑い。神はどうやら死ねと言っているみたいだ。
電気はまだつくようだ。
大吾「あぁ!気持ちいい!」
松田「生き返る〜!」
エアコンを前に今日は動かず雑談、ゲームばっかりしていた。
その日はエアコンのある部屋で2人で一緒に寝た。お泊まり会みたいで楽しかった。
7月19日
大吾「神様、仏様何故ですか?何故私達を見捨てるのですか!」
松田「フハハ神など居ない!所詮人類が産んだ。ただの創作物よ!」
エアコンがつかなくなった。
壊れたんじゃない電気が来なくなったのだ。
つまり発電所の人間が逃げたか死にやがった。
もうダメだ。食糧と水があってもダメなもんはダメだ。死ぬ。
松田「なぁもういっそ死んで異世界転生しようぜ」
大吾「読んだことないくせによく言うよ」
気分が悪い水の消費も激しい。その日はかなり体力を消耗した。夜も最悪寝れねぇ!。
7月20日。
松田「もう限界だ!この家を出よう蒸し焼きにされる。」
大吾「おいおい暑さで気が狂ったか?感染者が大量に居る外に出るなんて自殺行為だぞ」
松田「うるせぇ!最近水も出なくなってきたしもう家を出ろって事に違いねぇ」
大吾「だとしても何処に迎えば……」
松田「大吾のラジオまだ使えるだろ」
大吾「あぁ使えるよそうかラジオでもしかしたら避難所の場所言ってるかも知れないってこと?」
松田「YES」
大吾はダイヤルを回しラジオを放送している局を探す。すると、とんでもない局に繋がる。
『ジジ、こ、こ…ジ…ら日本自衛軍仙台奪還作戦部隊、広報ラジオ課であります。さて今日の戦況報告からお伝えします。我が日本自衛軍仙台解放部隊による仙台解放作戦は順調であり、今日にも松島駐屯地や奪還した霞目飛行場から自衛軍作戦実行部隊、生存者救出部隊が派遣され、感染者の掃討作戦及び仙台駐屯地の奪還を試みる予定であります。』
松田「自衛軍?自衛隊じゃなくて?」
大吾「多分武装蜂起を起こした自衛隊が名前を変えたんじゃない?」
松田「へぇ〜なんかよくわからんが仙台には少なくとも軍が居るのか」
『一方、仙台駅を不法に占拠し居座っているコミュニティと交渉する為送った自衛軍隊員が行方不明になり3日が経っており自衛軍が再び調査に入ろうとしていますが、相手は手作りのパイプ銃、89式小銃を所持しており交渉は困難を極めております。』
大吾「揉めてるみたいだな」
松田「衝突したらどうなんだろ」
大吾「怖いこと言うな」
『それでは、ラジオを岩手奪還作戦部隊
広報ラジオ課に回します引き続きラジオの電源をきらずお待ちください。』
松田「え!マジ?」
大吾「きたきた」
『ピー…こちら日本自衛軍岩手奪還作戦部隊広報ラジオ課であります。
現在、我々は来たるべき岩手奪還作戦の為に感染者が少なくヘリポートがあり隊員の宿舎となる建物、そして近くには給水用の池や発電を行える施設があるとし、長者原SAを中心とする化女沼周辺を岩手奪還作戦第一前哨基地とし、将来的には生存者を受け入れる。第二避難所として機能させて行こうとしております。現在、長者原SAには既に先行部隊がおり避難して来た生存者が感染していない場合我々が安全を保証していく所存であります。』
『それでは、本日のラジオ放送を終了させていただきます。我々日本自衛軍はこれからも日本国民及び生存者達の安全を保証していきます。』
ザザ……ザァァ……。
日本自衛軍の放送により、長者原SAで前哨基地及び避難所の建設をしていることがわかった。
松田「おぉ…行く場所見つかったな」
大吾「長者原SA何処だ?地図地図…うわネット繋がんねぇ〜やっぱりかぁ」
松田「いや確か一関の近くだったはず、ほら」
そう言いながら大吾に地図を見せる。
しかし実際はここ一関からかなり離れたところにあり更には栗原市を通過しなければ行けないところであった。
松田「えぇ…マジか」
大吾「大マジ絶望感ビンビンだよ」
松田 (こいつパロってる!?)
大吾「お前の敗因は地図をよく読まなかったことだ。」
松田「(乗ってやるか)敗因?脱出劇はこれからだろ」
大吾「そうか?そうだな…そうかもなぁ!」
僕らは最近、話題になってた漫画のパロディでお互いを励まし合いながら作戦会議に移行した。
大吾「さてどうするか」
松田「どうするも他もないだろ準備するぞ」
いつの日かドラッグストアやホームセンターで、買ってきた大量の医薬品や木材やパイプダクトテープなどの物資を出す。
大吾「うわすげぇな」
松田「よし…まずは工作だ」
早速、俺達は武器制作に取り掛かった。
大吾「なぁ瞬間接着剤とって」
松田「ほぃ」大吾「あんがと」
ギュッ カンコン
ギシッ!ギンッ!ガンッ!ガッ!
ヌリ……ペタ……ギュッギュッ
松田「どんな感じ」
大吾「かなりいいな」
ギッ…ギッ…バキッ!
大吾「うぉ!ミスった!」
松田「おい!貴重な木材がァァァ」
大吾「クッソー弓は諦めるか」
カンカンコン
ベリリリ!……ベタベタ。
松田「完成か?」
大吾「かなり自信作だな!」
大吾が自信満々で見せて来たそれは、割れた木材を無理やり木工用ボンドやダクトテープでくっつけた後、釘を打ち付けその後、パイプに固定した近接戦闘用の武器だ。持ち手には滑り止めが貼ってある。
正直言って俺のよりも殺傷能力が高そうだ。
俺のは、パイプに尖ったパイプの先の破片を無理やり固定し、持ち手に滑り止めを貼ったぐらいだ。
正直、俺達はまだ感染者がどんな奴らなのか分からないが、無いよりかはマシだろう。
その後、お互い服を着替えるクソ暑いが仕方ない長袖を着なければ感染者に襲われた時、一発BADENDだしな。
大吾は、灰色のGパンに、長袖のパーカーを着るようだ。
俺は、無難に制服にしようと思うなんせ丈夫だからな。
それぞれ着替えた後、荷物の整理をする。
大吾は、飲料類と日用品。俺は、食糧と医療品を持った。
そして、ついに玄関の前に立ち覚悟を決める。
この扉を開ければ感染者共との戦闘になるしこれから本当のサバイバルが始まるだろう。
松田「行くか…!」
大吾「あぁ…!」
松田「武器は持ったかぁ!行くぞぉ!」
大吾「うぉぉぉぉぉ!」
あとがき
───────
どうしても好きなシーンを
パロディしてみたかった。
許してくださいm(_ _)m。
かなりヤバい感じだったら消します。
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