第12話 ねるとん大鯨団 完結編
場も最大限盛り上がって来た流れで、そのまま告白イベントに突入!
「では告白タイム、1番高田奈々さん前へ」
奈々さんが告白ステージに立ちます。
「1番奈々さんに対して男の中の男出て来いや!」
間髪入れず謎の外国人覆面レスラーが前に出ました、追加はいない模様
「それでは告白お願いします!」
『ミス奈々、これから日本に来る時に一緒に馬鹿やってくれる友達になって欲しい、お願いします!』
『友達で良ければ喜んで!』
奈々さんが喜んでビルの差し出した手を掴みます
「よっしゃ〜、カップル成立じゃ〜!」
「「「「おーー!」」」」
初めての告白ステージでカップル? が誕生した事で周りが盛り上がります
プロデューサーの早苗も大盛り上がりでカメラとAD担当の2人と喜んでますが、まだここで終わりでないので落ち着け。
「幸先いいですよ、では続きまして2番、鈴木悠子さん前へ!」
堂々と胸を張って悠子さんが前へ出ます
「では悠子さんに対して、男の中の男、出てこいや〜!」
しかし、しばらく待っても男性の声は上がらず……
「これは……悠子さん、残念!」
「うわ〜ん、こんなこったろうと思ったわよ、こんチキショ〜!」
悠子さんはそのままプールへ向かって走り出し飛び込む、いやそれ男性陣のやる事だってばよ〜
「し、失礼しました、続けていきましょう、それでは3番、風間由佳さん前へ!」
由佳さんが前へ出ますが、今回は諦めてるのかちょっと意気消沈気味
「では3番、由佳さんを前に男の中の男出てこいや!」
するとまさかのマサさんが、由佳さんの前に進みます、これには予想外だったのか「おー!」と歓声が上がりました、当の由佳さんが目を白黒させてます、追加がいないのを確認して
「それでは告白お願いします!」
「◯◯で貴方のステージを初めて観た時からのファンでした、貴方の事が好きです付き合って下さい」
お〜凄い真正面からの告白かっこいいぜマサさん。
「有り難う、正直凄え嬉しい、でも心の中にまだどうしても引っ掛かかってる奴がいるんだ、あんたをその変わりにするのは違うと思う、ごめんなさい」
「あ〜っと、こいつは正に、大・ドンデン返し!」
ニコッと微笑んで、由佳さんに小声で有り難うと発言したマサさんはそのまま走ってプールへ飛び込んだ
由佳さん、勿体無い事したな〜とか思いつつ司会進行を続けます。
「それでは4番、佐川朱里さん前へ」
朱里先生がオズオズと舞台に立つと、すぐ爺さんが前に飛び出して来た
「それでは告白お願いします!」
「救護関連の話は大変為になったの、話も合うし是非付き合って欲しいのじゃ!」「ごめんなさい」
いや被せるくらい断るの早えよ!
「な、何故じゃ!」
「いや流石に自分のお爺ちゃんと同世代の方はちょっと」
「ち、チクショ〜めーー!」
テンプレ通りプールに飛び込む爺さん、まあ当然であろう、爺さんの醜態を伺いながらも今日のメインイベントに移る
「それでは本日のラスト、5番、風間美和子さん前へ」
すくっと康二さんが前に立ちますが
「ちょっと待った〜!」
すかさず晴彦さんがちょっと待ったコールで割って入ります、やはりこうなったか、今日始まる前にした健太との会話を思い出します
◆ ◇ ◆ ◇ ◆
「なんで2人の肩を持って美和子さんへの告白を手伝ったの?」
どうやら健太はその事を不思議がってる模様
「ふふ、健太は分かってないな、こんな大勢の前での告白で美和子さんが、はいそうです、って告白を受け取ると思うか?」
「ええ、わざわざ振られやすいよう環境を整えたって事?」
健太がドン引きしてる
「災い全て滅すべし、美和子さんに近づく数多の有象無象の連中は俺が焼き払ってやるのよ、グハハハ!」
◆ ◇ ◆ ◇ ◆
「それでは康二さんから告白お願いします」
回想を思い出しつつニヤリと微笑みながら進行を進めます
「初めて貴方に会って言葉を交わした時から、貴方に惹かれたままです、お慕いしています、付き合って下さい」
手を差し出す康二兄の正面からの告白に対して
「告白してくれて凄い嬉しい、でもごめんなさい、ずっと弟のように思っていたので嬉しいけど告白は受け取れないわ」
「お〜っと、これは告白失敗だ〜!」(ざま〜〜!)
本来ならプールに飛び込む流れも、真っ白になった康二兄は動く事が出来ずヘナヘナと座り込んでしまった、思惑通り事が運んだ俺は顔がニヤつかないよう隠しつつ進行を続ける。
「それでは晴彦さん、告白お願いします!」
康二兄の顛末を受け、顔が白くなりながらも果敢に告白に望む晴彦さん
「ど、あ、貴方と会ってから、子供達がいつも明るい笑顔でいてくれて、私も明くなって……す、好きです付き合って下さい!」
あ〜、これは頭空っぽになってセリフ忘れた臭いな、馬鹿め失敗したな!
顔が真っ青になったまま手を差し出す彼に対して
「ふふ、初めて会った時から貴方はそうでしたね? 子供の事が先でいつも困った顔して、でもそんな貴方を見て私はいつも楽しかった、私が大輔君と小次郎君を褒める度、貴方も我が事の様に喜んでくれて、そんな貴方を好ましく思っていました、私でよければ喜んで!」
ーーーーーーーーーーーーーーーー
「あら、司会進行止まってるわよ、大輔君何やってんの?」
状況を見た早苗が誠司に指示、誠司が近づいて確認するも
「気を失ってる!」
「きゃ〜、大輔君しっかりして〜」
早苗先輩が遠くで呼ぶ声が聞こえるが、俺は大聖堂の絵画を見たマルコの如く天使に連れ去られて行く最中であった。
「おい、康二、しっかりしろ!」
隣では由佳姉に体を揺さぶられる康二兄が同様に天使に連れられそうになっていた。
この状況を受けた3人のスタッフが最後に舞台を締める為に一言
「「「正に、大・ドンデン返し」」」
こうしてねるとん大鯨団は幕を閉じたのである
◆ ◇ ◆ ◇ ◆
すいませんストックが尽きましたので、3日程お時間下さい、閲覧して下さってる方申し訳ない
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます