第8話 男達の憂鬱
「馬鹿野郎、告白出来るならとっくにしてるっての!」
大輔です、今回は康二兄の奢りとの事でとある和食の大店にて晩餐を食しているのですが……
「わかる、わかるよ康二君!」
なんで晴彦さんも居られるのでしょうかね〜?
「大輔、いいかよく聞け、お前が実はどれだけ環境に恵まれてるのかわかるか?」
知らんがな、酔っ払いの相手はこれだから。
「僕はね〜大輔君、子供2人に恵まれるも妻を亡くし、一度は没落したものの、司法試験に合格し弁護士になる事が出来た、その事によってより子供達の有り難さが身に染みた訳だけども、それでも隣に良きパートナーにいて欲しいと願うのは間違ってるだろうか!」
うわ、泣きながらウザ絡みかよ、晴彦さんも酒癖悪いのか、いい加減にしてくれ
「え〜い、黙れ黙れこのダメンズ共、結局は美和子さんに近付きたいのが本音だろうが、いいかよく聞け、俺の目の黒い内は美和子さんに近寄る蛆虫共は駆除してやるからな、覚悟しておけ!」
大体いつまでもウジウジしてる輩に美和子さんが惚れるとも思わんがな。
「ふっ、大輔お前はまだまだお子様だな、いいか? いい加減親離れしろ、美和子さんをいつまでも独り身でいさせるつもりか?」
お子様だと!?
精神年齢50を超える俺に向かってなんたる暴言
「その通りだよ、いつまでも美和子さんに1人でいさせるのは子供の我儘だ、広い心を持ちなさい大輔君」
おのれ〜、意識高い系精神ダメンズコンビが俺の我儘と抜かすか、だがしかし一部正論というのは認めざる追えん、美和子さんも誰か隣に必要なのだろうか?
「という事で大輔、俺と美和子さんが仲良くする場をセッティングしろ、お願いします」
「俺達だよ、康二君、抜け駆けする気なら協定はなかった事にさせて貰おう!」
2人でぎゃあぎゃあ騒ぎ出す、このダメンズ2人抜け駆け協定なんぞ結んでやがるのか?
いい大人だろうに、オタク学生のようなやり取りをする2人を見て頭を抱えたくなる
「「という事で、2人分セッティングお願いします!」」
どうやら2人共セッティングするという形で落ち着いた模様、阿呆か誰が協力……待てよ、これは使えるかもしれん!
「わかった、2人に協力する事にする、ただし俺なりのやり方になるけどいいね?」
「お〜、心の友よ〜」
ジャ◯アンか! え〜い引っ付くな鬱陶しい
「本当かい、大輔君、あ〜これでようやく望みが叶う!」
ふふふ、確かに場はセッティングしてやろうじゃないか、あの伝説の番組の仕様でな!
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