第2話 新世代の乱
時は遡り1989年の晩春
「はあ? 100円寄越せだと!」
たいして知らない同じクラスの不良生徒から恫喝され驚く
「ああ、この学校の決まりだからな、毎月100円上層部に全生徒から収集する事になってんだよ、安いもんだろ他校はこんなもんじゃないぜ?」
そういえばこの時期こう言う行為が当たり前の様に行われていた時代ではあったのだが、所謂カツアゲ俺の周囲で行われた事がなかった為気づかなかったな〜
「おい、なに惚けてるんだよ、いいから100円よこしやがれ!」
不意打ちで奴の両足を刈り飛ばす、ひっくり返って頭部を思い切り打ちつけたそいつが痛みで悲鳴をあげ転がってる合間に健太が後ろ手で拘束する
「何しやがる、俺にこんな事したら一年の番の高坂が黙ってね〜ぞ!」
「ふ〜ん、高坂君ね、そいつ何組?」
「3組の高坂だよ、あいつは強ぇーぞ、お前ら終わったな!」
「そんな事はどうでもいいや、とりあえず出せ」
「出すって何をだよ!」
「集金した金だよ、全員分耳を揃えて返せ」
「はあ? 返す訳ないだ…」
俺は容赦なく奴の右耳をこそぎ落とす様に足で踏み抜く
「ギャーーーーー!!」
「ちぇ、上手い事耳削ぎは出来ないか、ジジイは1発で削いでたんだがな、耳を揃えて返さないなら仕方ないな、今度は左耳いってみるか?」
「返す、今すぐ返しますから許して下さい!」
そいつが泣きながら許しを乞う、現在休憩中とはいえ流石にこの騒ぎだ、周囲から注目を浴びていたがこの流れに皆がドン引きである
「あ〜悪い、皆1週間でいいんで黙っといてくれる?」
普段健太や誠司と比べて目立ってなかった俺の行動に恐怖したのか皆がウンウンと首を縦に振る
そいつからお金を回収して全員に返した後、いつものメンバーと相談する
「悪いが皆は他クラスの情報を集めてくれ」
今回ばかりは単独行動させて貰う
「俺はいつものように大輔のフォローに入るよ、誠司は他クラスの男子、早苗は女子の方から情報集めてくれ」
俺を無視して2人は頷くが、ふざけるな
「お前は剣道部に入ったばかりだろうが、拒否だ拒否!」
「師匠に言われて他武道を経験してるだけで、いつでも辞める準備はしてるから」
そう言って懐から退部届を取り出す
「大体こんな時の為に習ってた武術だよ、ここで行かなきゃ本末転倒だろ?」
くそ、ああ言えばこう言う
「あ〜、どうなっても知らんからな!」
そうして動き出した俺達は、その日の内に3組の高坂君を拉致し、ごうも……コホン、説得して集金システムの流れを把握、翌日集金役の三年生も拉致してトップを聞き出した俺達は更にその翌日
その日は全校集会で校長が演説してる最中だった
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