第七十四話 穏やかなる晩餐?
ビル=ゲイト氏との提携を取り付けた俺達一行は、アナハイムにある超高級ホテルでの晩餐の招待を受け、大急ぎでディナー用の服装選びの最中です
「とりあえずタキシードでいいと思う」
「ドレスコードって面倒くさいんだね〜」
「昼間のスーツよりは楽じゃの」
セミフォーマルに着替えた俺達、すると背後から
「どう、似合う!」
イブニングドレスを完璧に着こなした美和子さんが入ってくる
「完璧」 「綺麗」 「お〜美しいの〜」
皆から褒められて照れてしまった美和子さんが少し顔を赤らめつつも
「それじゃあ行きましょう」
準備を終えた俺達はビル氏の待つ超高級ホテルへ向かう事にする
◆ ◇ ◆ ◇ ◆
『ピューー!』
『oh! ビューティフォー!』
ここでも美和子さんは目立つ様で周りから持て囃されます
『ハハ、ミワコは随分と素敵じゃないか?』
『嫌ですわビル、揶揄わないでくださいな』
『そんな事はないさ、皆もそう思うだろう?』
俺達を含め全員で頷く、照れて真っ赤になった美和子さんはコホンと一息つき
『そ、それじゃあお食事をお願いするわ、楽しみにしてたのよ?』
そうやって和やかなディナーが始まった
◆ ◇ ◆ ◇ ◆
流石超高級ホテルのディナー、絶品料理の数々が提供され皆で舌鼓を打つ
「この海老たまんない、プリプリだ」
「お肉も凄いよ、和牛だよコレ」
「ほーう、このワインも中々じゃの!」
誠司も連れて来たかったな〜と思いながら晩餐を楽しむ、美和子さんはずっとビル氏と話をしてる、随分と会話も弾んでる様だ
その後ディナーも終え、皆でリラックスしながら会話を楽しむ時間、ふとビル氏と目があう
『それでは、ダイスケ例の話を聞こうか』
ニンマリしたビル氏に説明を求められる、やはり逃さないよね〜
お互い対面となりまずビル氏から問いただされる
『現在我が社が公開してる情報は3.0まで、プロジェクトカーネルについてはまだ表に出ていないんだがね?』
いきなり目に力を入れて威圧して来た、流石歴史に残る偉人の1人圧が半端ない
『漏れない情報などありませんよ、隠せば隠す程大事な情報は暴かれる物です』
平然な振りをして受け流します
『ふむ、それでも情報のソースは確認したいのでね』
ビルがフィンガースナップすると、背後の護衛が懐に手を入れ圧迫して来た、ピーンと張り詰めた空気の中
『すいませんがビル、私にも秘密にしなければいけない事情もありましてね』
今度は俺がフィンガースナップをすると、背後の護衛の2人の後ろから健太と爺さんが相手の首筋にナイフの様なものを押し当てる、張り詰めた沈黙の中ビルが両手を上げる
『 HAHAHA、参った参った、降参だよ、まさかここまで対応してくるとはね!』
『恐れ入ります、ただの脅しとはわかっていたのですが、此方も舐められる訳にはいきませんでしたので』
その瞬間張り詰めた空気も和み双方元の姿勢に戻る
『ミワコどんな教育をしたんだい? 僕の部下に是非とも欲しいくらいだよ』
『申し訳ありませんビル、手がつけられないヤンチャに育ってしまって』
美和子さんに思いっきり叩かれる、痛いよ?
『あ〜、ビル一つだけ、カーネルの方針に間違いはないと思います、色々言われるでしょうが、マイクロンの未来の為にも応援しています』
俺が何を言いたいのか察したビルは苦笑いをしつつも
『ありがとう大輔、その一言だけでも百万の味方を得た気分だよ』
そうして俺達とマイクロン社との交渉は幕を閉じたのである
◆ ◇ ◆ ◇ ◆
補足
MS社はNTカーネルにて既存のOS/2陣営と手切する事でWindowsの躍進に繋げます
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