第六十三話 最強の用心棒
「ようこそ、おいで頂きまして有難うございます」
美和子さんが俺と健太が連れてきた藤林の爺さんにご挨拶してます
「こりゃあご丁寧に、◯◯町で武術道場を営んでる藤林というもんじゃ、よろしくの」
爺さんはネクスト事務所の様子をキョロキョロと伺ってる様です
「私は(株)ネクスト代表取締役の風間美和子と申します、先生のご噂は息子の大輔から聞き及んでおります」
「ほほほ、悪口ばかり聞いておるんじゃないかの?」
「そんな事ございませんわ、口では悪くも言ってましたが、随分と腕前を買ってる様で、健太と早苗は任せてもまあ安心だと言っていましたわ」
「ちょ、美和子さん?!」
ちょっとここでそれは辞めてくれ〜
「くっくっく、なんじゃ意外じゃの〜、大輔?」
「チッ、そこは置いといて早速話を進めようよ美和子さん」
「そうね、じゃあこれ迄の経緯をお話ししましょう」
小っ恥ずかしい事は置いといて、爺さんにこれまでの経緯をざっと説明する
「成る程の〜、暴力団関係者からの横槍が入った訳じゃな」
「はい、少々派手に大きくなり過ぎました、外郭団体の方は大輔君で一時的に排除出来たのですが……」
「大元の組織じゃの?」
「ああ、竜星会が関わってるらしい」
そう大元の組織の存在が1番のネックとなってるんだ
「ほう、竜星会か、ここいらじゃ1番大きい組織じゃの〜」
この地方で構成員が100人を超えるってかなりの団体だ相手するならそれなりの覚悟がいる
「ああ、そういう事なんで向こうの暴力装置への対抗策として爺さんの力を借りたい」
「ほう、ワシの力を借りたいと来たか、だがタダでという訳にはいかんぞ、どうするかね?」
俺は人差し指を一本提示する
「ふむ、100万とは随分と安く見積もったの〜、それでワシを動かすつもりかの?」
「まさか、1億でお願いしたい」
「ぶ〜〜!?」
爺さんが吹き出すと同時に美和子さんが1億が入ったアタッシュケースを差し出す
「正気か? このシワガレ爺いに億の値を付けるか!」
「ああ、あんたの腕とコネなら億でも安い、協力してくれ爺さん」
俺は頭を下げる、数瞬の沈黙の後ーー
「ぶわっはっは、よかろう大輔この件が終わるまで手を貸してやろう、存分にこの爺いをコキ使うがいいわ!」
「有り難うございます」
「助かる、爺さん」
こうしてようやく対抗する駒が揃った、反撃に移るとしよう目にもの見せてやる
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