第五十三話 沖縄決戦①
現在夜の10時、沖縄の繁華街の裏通りを抜け目的地に向かっている大輔です
山名兄弟と小次郎は先に帰す事にしました、一応誠司君には説明しておいたのだが、その際自分も行くと聞かなかったのだ、永遠と小次郎を頼むとお願いすると渋々同意してくれました
◆ ◇ ◆ ◇ ◆
「そろそろ目的地のBARに到着しますが、どの様に仕掛けますか?」
「まずは剛田君にジェフとやらへ説得の振りをして貰おうかの、どうせ上手く行かんのじゃ合図は任せるとするワイ」
「ではフィンガースナップで、おそらく一塊になっていると思いますが、それでも周囲に注意は必要でしょう」
「それで良かろう、健太、早苗、いつもの様に始まる前に場を意識しての行動を心掛けよ、戦は開戦する前には既に決まっておるのを忘れるなよ」
「「はい!」」
「その上でイレギュラーも起こるのが戦よ、突発的な判断も怠るでないぞ」
「「はい!」」
「でそこの阿呆じゃが」
「出口から伺うだけだよ、余計な事はしない、ってかできない」
「ふむよかろう、お主に何かあってもワシらは手を抜かぬ事を忘れるなよ!」
「わかってる」
打ち合わせも終わりBARに到着皆で中に入る、中は中々小洒落た感じのとこだった
見回すと外国人グループがたむろってる一角があり皆で頷く、まずは剛田さんが話しかける
『ようジェフって奴はいるかい?』
見事にネイティブで会話をおこなっている流石現地人
『日本人がジェフになんの様だ、俺が相手してやってもいいぜ!』
『ハイサイって店の件で話がしたいとジェフに話を聞いてくれないか、それだけでいい』
『……ちょっとそこで待ってろ』
1人がジェフに話をもっていく様だ、少し様子を窺う間にジジイ達は微妙に位置を入れ替えていた
『話を聞いてやるってさ、こっちだ』
『なんだ日本人、ふむお前は舞子に付き纏ってるゴーダって奴か?』
『付き纏ってるのはお前だろ、そろそろ店に手を出すのはやめてくれないか? これ以上はこっちも対処せざるを得なくなるんだが』
『ははは、聞いたか? 悪い冗談だ、ジャップが俺達をやっつけるとよ!』
全員が大笑いする中で、先程から片目を瞑り続けていた剛田さんが呟く
『仕方ない、そうするとしよう』
剛田さんがフィンガースナップする合図と共に店の照明が落ちる、狩りの時間が始まったようだ
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます