未来知識で逆行した現代でスローライフを目指す

第四十四話 道場での決戦？

「ふむ、儂が藤林憲剛である！」

「師匠なんか偉そう、普通に喋ったら？」

「え〜い、やかましい、こう言うのは最初の対面時に決まるんじゃ！」

なるほどこのタイプか、俺に似ているな、なら最初に立場をしっかり認識させないと

「初めまして私、風間大輔と言います、藤林先生の御高明はかねがね…」

「ほ〜！」

「そうそう中々趣のある道場ですね、その辺の床とか踏み抜きそうで怖いなぁ〜！」

「……な〜に、体も鍛えてない小僧に踏み抜ける程やわにわ出来とらんよ」

カッチーーン！！

　一目で敵？認定した俺達はお互いの視線でバチバチとやり合う

「健太も大変だな〜、こんなシワがれたジジイにこき使われて」

「やれやれ、健太にもっと友人は選ばんといかん、と伝えないといかんな〜」

　数秒後、2人で笑いながら取っ組み合う

「「いい加減にしろ、なさい！」」

　双方思いっきり後ろ頭を突っ込まれる

「「だって、こいつが〜〜」」

　何やかんやありつつ早苗の自己紹介も済んだ所で準備して来たお土産を取り出す

「まあ健太が世話になってると言うんで土産だ、受け取れジジイ」

そう言って俺は桐箱を開け包みを解き、中から一升瓶を取り出す

「誰がジジイだ、ふむ酒か？　中々わかっておるの〜、むっ、コイツは星乃寒梅、しかも大吟醸か！」

　流石酒呑み、価値はすぐわかったか

「随分と驕ったな小僧、しかし酒に罪は無い、健太、徳利とお猪口取ってこい」

「師匠、こんな時間から飲むんですか〜」

「馬鹿者！　酒呑みが良い酒を出されて飲まないのは逆に失礼じゃろうが、いいから持ってこい」

　ジジイは完全に飲み体制に入ってる模様、丁度都合がいい

「健太、悪いが一緒に水差しに水入れて持って来てくれ」

「もう、なんか分からんが持ってくるよ！」

　数分後、健太が一式持って来た所で酒を注いだジジイが早速飲み出す

「うむ、香りがたまらん、良い酒じゃ」

と言って一気にお猪口を飲み干す

「く〜、コイツはいいの〜、いくらでも飲めそうじゃわい！」

更にお酒を注ごうとする爺さんに待ったを掛ける

「すまんが爺さんちょっと待ってくれ、天童さんお願い」

「わかったわ、すいません先生、私も弟子入りをお願いするに辺りお土産をお持ち致しました、お召し上がりください」

　さてここからが本番だ！