第二十四話 赤い怒り③
「うっせ〜、お前みたいな奴の世話になんかなるか、料金は色つけてやるからとっとと失せろ」
はいいきなり鉄火場からの開幕大輔です
ボイストレーナーの先生といきなり喧嘩別れからのスタートになりました
だって元の声はゴミだ、折角矯正したのに戻す事は許さんとか言い出す始末、怒っても許されるよね?
「ごめん由佳さん、完全に仕切り直しになっちゃった」
「いや問題ないさ、それに大輔が元の声が魅力的だと言ってくれたから自信がついた」
由佳さんが落ち込んでないようで良かった、て言うか俺の事クソガキって言わなくなったのな
「とりあえずネクストに戻って美和子さんに相談しよう」
という訳で会社に戻って来ました、久しぶりの事務所だが皆忙しそうにしてるな
「ごめんなさいね、評判のいい人を選んだのだけど」
美和子さんが恐縮して謝っている、いや評判良いのは間違いないのだろう、ただ俺達が必要としてる人ではなかったのだ
「美和子さんの所為じゃないよ、いわゆる音楽性の違いって奴?」
「何それ?」
ああ、これも未来のネタになるのか、美和子さんがクスクス笑ってる
「しかし、何処かに個性的な声にも対応してくれる先生がいないもんかね?」
「それならこの人はどうでしょう?」
突然横から経理の奈々さんが割り込んできた、びっくりした〜
「アメリカ出身で、日本で結婚して移住された方で元々向こうでの経験を活かしてボイススクールを開いてる方になります」
そうかアメリカの人か、人種の坩堝だった向こうで経験してるなら良いかもしれない
「良いかもしれない、その先生と会ってみよう、でも奈々さんそんな情報何処から?」
「パソ通……いえ知り合いの知り合いに親しい方がおられましたので、ホホホ!」
ああそうか、この頃はまだパソコン通信とかは日陰者のイメージだったものな〜
とりあえずその先生ジョンソンさんのスクールに2人で向かう事にした
「ハジメマシテ、ワタシジョンソンといいマス宜しくね」
「「ヨロシクオネガイします」」
2人してつられてしまった
「ソレデハサッソクキカセテ貰えるカナ」
「わかりました、 ♪ 〜 ♩ 〜 ♪ 〜」
早速始まったらしい、1時間ほど外から様子を伺い待っていたら終わったみたいだ
「どうでしたか、彼女の歌声は?」
「oh〜グレート、パワフルなソウルボイスね! コレナラ1月カカラズにスタディ終えそうよ」
おお先生からの評判は良いみたいだ、由佳さんも楽しそうにしてたしココなら大丈夫そう
「「よろしくお願いします」」
という事で先生は決まった挽回開始だ
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