第十九話 ネタバレの季節

 現在、ネクストでの投資アドバイザーとしての自分の仕事は未来知識を使った投資銘柄の策定である


選択した銘柄は4点、投機対象として火立とパラソニック、投資対象としてトヨンタである


 残り1点が本命となるSomy、コイツは投資も投機も狙えるハイブリッド形で今後長い事利用する事になる筈


以上の銘柄を4月の最安値付近での購入を狙い、トヨンタを除く3点は9月末迄に利確しておく作戦となる


 正直、10月に何が起こるのかを知ってる美和子さん以外の他のスタッフには、現時点での説明が出来ない為9月になった時に何らかの補足説明は必要だろう




そう、きたる暗黒の月曜日に備えて……





 帰宅後、今日は由佳さんが遊びにくるらしいので、美和子さんが帰宅する前までに夕飯の準備をせねば!


その夜……


「もう美和子さん、TVを見ながらのお食事はお客様の前では失礼でしょ!」


「由佳だからいいのよ」


「小次郎君、口周りにお米がついてるよ、取ってあげるね」


「お願〜い!」


「仕方ないな〜」




「いや、誰だおめぇ?」


「誰って、現在ピカピカの中学2年生、風間大輔君だよ?」


「私の知ってる大輔は、家の手伝いなんかせず外で暴れ回って道端でウ◯コ突いてるようなガキなんだよ!」


「男子、三日会わざれば刮目して見よって言うでしょ? 1年も経てば蛹から蝶のように美しく成長するものさ」


「いや、お前がおかしくなったのは中学入って直ぐだっただろ、あの頃から違和感バリバリだったが、もう黙ってらんねぇ、正体を表せ怪人め!」


怪人呼ばわりとは、随分と失敬なやっちゃ

ふと周りを見渡すと、美和子さんと小次郎君はそっぽ向いて鳴りもしない口笛をピューピュー言ってます


「あれ? 姉貴は兎も角、小次郎はこの前までこっち側だったろ、小次郎も姉貴も何隠してやがる」


そうそう例の作文の後、流石にマズイってんで翌日に小次郎君には自分の逆行転生のネタバレはしてあります

納得させるのが大変でしたよ


「大輔君、由佳ちゃんに隠し事は無謀よ、もう諦めたら」


そうだった!この人の動物的直感は超能力レベルだったの忘れてたわ


「やっぱり何か秘密があるんだな? さあキリキリ吐きやがれ」


やれやれ仕方がないな〜


「たった一つの真実見抜く!見た目は子供、頭脳は大人その名は、名探偵大輔!」


皆がぽかーんとしてる、やべこれ未来のネタだったわ

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