第七話 守る為の暴露
12月に入り、俺は美和子さんに自分に未来に生きた記憶がある事を暴露する事にした。
とある理由の為だが、時期的にタイミング的にはここしかなかったのであったのだ。
「美和子さん、いや母ちゃん、少しだけ時間を貰っていいかな? どうしても話したい事があるんだ」
小次郎が寝てる時間に母ちゃんに未来の事を話す事にする。
「……いいわよ、何かあったの?」
少し警戒してるようだが話は聞いてくれるようだ
「信じられないかもしれんけど、俺……自分には2023年49歳迄生きてきた記憶があるんだわ」
俺が自身の現状を正直に暴露する
「なんの話? 漫画かなんかに影響されたとか?」
流石に簡単には信じては貰えないらしい、説得の為に現在の自分の資産をまず提示する事にした。
「これ今の俺の資産、3500万円あります」
説得をする為にもある程度インパクトは大事だ
「ちょ、ちょっと株式投資で200万位の利益が出たのは知ってたけど何よこのお金?」
「康二兄さんにお願いして競馬でちょこっと」
途端に険しい顔になった美和子さんが怒った声で問いただす
「ギャンブルで儲けたの? 投資はかろうじて納得したけど、競馬はただのギャンブルよ許さないわ」
「ギャンブルじゃなかったとしたら? 最初に言ったよね2023年まで生きた記憶があるって、そもそも俺おかしくなかった? いきなり中学生が投資の為に定期崩してまで資金が欲しいとか」
うん、普通に考えておかしい、どう考えても普通の中学生じゃない事がわかるな。
「……うん、よくよく考えてみると、半年前まで鼻水垂らしながらお面ライダーごっこしてた子供が、いきなり定期崩して投資したいって言い出すのはかなり変だったかも?」
グハっ! 止めろそれは俺に刺さる
「うう、それは置いておくとして、俺には未来に生きてきた自分の記憶がある事は事実なんだ、母ちゃんが来年から日記をつけようとしてるのも知ってる」
「そんなまだ誰にも言ってないのに!?」
母ちゃんも日記の件は流石に驚いたみたいだ
「その上で、自分に未来の記憶がある事を前提にした上で、どうしても母ちゃんに言わなければいけない事があるんだ!」
母ちゃんも少し真面目に聞いてくれる体勢になったのでもうひとつの爆弾を投げる事にする。
「現在母ちゃんが付き合っている沢見匠さんとの交際をやめて欲しいんだ」
これだけは絶対辞めさせなくちゃいけないんだ!
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