間話1 小次郎は勇者になるようです!

 当然ですが我が家にはファミリアコンピュータが有ります。


 普段あまり我儘を言わない我が家のエース小次郎君(小5)が、珍しく駄々を捏ねファミコンの購入に拘り、流石の美和子さんも陥落、まあ当然俺もサポートしたがね。(一緒になって駄々を捏ねたとも言う)


 さて、1986年5月27日と言えば初代ドランゴクエストの発売日です! 当然のように発売日に俺も駄々…ごほん小次郎君をサポートして当日購入出来ました。


「わあ、これがドラクエ、ドランゴボールと同じ絵だね」


 イラストは鳳山先生なので当然である


 さっそくカセットをぶっ刺してゲームスタート。


 小次郎君の隣でゲームの内容を説明しつつ、勇者小次郎の助言者としてサポートをしながら一緒に冒険しております。


 まあ過去に自分はやっているし、純粋にキラキラした目でスライムベスと戦う勇者小次郎君を見るとこちらも嬉しいのですよ。


 などと微笑みつつ応援してたのでしたが……


 現在夜の11時になりますが、勇者小次郎君が寝ません!


 現在ドラゴンの洞窟に取り掛かっているのですが、寝る気配がないのです。


 応援してる俺も流石に眠いのですが、うっ、背後から恐ろしい気配が、そろそろ美和子さんの顔を見るのが怖い…


「小次郎! それ以上やるのならゲーム壊すからね」


 喋り方はやんわりですが内容がやばいガチギレです、もう8時間以上も釘付けですからね。


 これには流石の小次郎君もドン引きしたのか、諦めて寝てしまう事にしたようです、良かった


 とホッとしたのも束の間、お兄ちゃんである私には、眠いなか目を擦りながら冒険の書をノートに書く地獄の作業が待っていたのでした


とほほ…

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