第3話 タフネゴシエーション
「逆行知識でウハウハ左団扇生活〜」
この時代、雑誌のおまけページとかに載ってる
「誕生石の金運パゥワーや、オーラが篭った霊石の力で俺はお金持ちになりました」
ってドヤ顔キメる広告がよくあった
眉唾物だし全然信じてもいなかった訳だが、今の自分はそれをリアルに再現する事も不可能じゃない
夢の様な状況な事に気付き、高笑いでほくそ笑む俺
「俺自身が広告に載るのもアリだな!」とか想像してたのだが
正直言って滅茶苦茶甘かったです、ものの見事に最初の地点でいきなり躓きました
そもそもよく考えて見れば中学生に投資は無理、でもないのだが難しいのが実情だったのだ(当たり前)
母子家庭で兄弟2人を立派に育ててくれた母ちゃん、美和子さん(現在32歳)
ただいまこのタフネゴシエーター様に対して現在説得を試みております
「美和子さん、俺の為に蓄えてくれていた定期預金等を解約して貰って、投資する為の資金と当面の間代理人として株式の購入等の手続きを手伝って下さい!」
とこう若干12歳、中学生の俺が説得しているのを想像してみて欲しい、無茶苦茶である
しかも生保のセールスレディーで、トップ営業ウーマンだった美和子さんは正直言って凄まじいまでの強敵
これ説得は事実上無理なんじゃね?
とも思われたのだが流石我が母、最初の方は何か悪いものでも食べたんじゃ? と心配されたが
「大輔君の為のお金だから何に使っても構わないけど、高校に行く時はバイトでも何でもして私と小次郎を助ける事、それが条件よ!」
このセリフを聞き出す為に、過去の営業のテクニックを駆使し説得した俺の努力と、納得してくれた上で最終的に応援もしてくれた母ちゃんのかっこよさに俺は涙しましたとも
美和子さんの期待には応えねばなるまいと気持ちを新たにする俺であった
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