第7話 お仕事系小説
『鈴木くん、君ねえ』社内に怒号が響き渡る。『取引先からクレーム来てるよ。連絡が遅いって』係長はバンバンと書類で机を叩いた。同僚たちも冷ややかな視線を浴びせてくる。『いえ、ですが、それはいつもあちらが止めているからでして…』鈴木は理由を説明しようとすると、今度は書類でなく、手のひらで机をバンッと叩いて、睨みつけた。『君がなめられるから悪いんだろうが!』係長のあまりの理不尽な対応に、鈴木は目眩がした。『鈴木くん、明日は朝イチで取引先にお詫びの電話をして』『それから残業してでも入力作業は終わらせるよーに』『じゃあ、僕は帰るから!』矢継ぎ早に言うと係長は踵を返し、社員一同が懸命に働いている中、そそくさとドアを開けて出て行った。鈴木はよろめきながら、自分のデスクに戻り、大きなため息をついて椅子にもたれかかる。『おい、鈴木、災難だったな』隣の席の同僚である
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