第4話病院

この街外れの、種田病院に長谷川と竹内の姿があった。

受診科は、消化器内科。

金曜日の午前は、竹内が発見した水谷卓医師だ。

番号を呼ばれた長谷川は、診察室に向かった。

私も。

と、竹内も付いてきた。

「先生、便秘と下痢を繰り返すんです」

と、長谷川が言うと、

「先生、会社では殆ど下痢なんです」

水谷は、問診票を見ながら、

「娘さんのお話しを聞くと、一回大腸カメラしましょう。大腸炎からの下痢もありますし。来週の水曜日。お仕事ですか?」

水谷は、あたり前な事を言ってきたが、

「休みます」

「分かりました。また、外待ち合い室にで、看護師から説明がありますから。今週末は、お酒は控えめにお願いします」

「わ、分かりました」


2人は外待ち合いで、看護師から説明があった。

検査、前日に下剤を飲み、食べ物は病院が出したコーンポタージュ。

そして、当日は2時間前から下剤を1.5リットル飲まねばならない。

支払いを済ませた、長谷川はタクシーに乗り、竹内も乗せてホルモン焼き屋に向かった。

「長谷川さん、まさかお酒飲むんですか?」

「ダメ?それに、お前、娘と間違われたじゃねぇか!」 

「そこはいいんです。私、心配してるんですから」

「一杯だけ!お願い」

「少しだけですよ」

2人はホルモンを食べながら、酒を飲んだ。

長谷川は瓶ビールを1本でやめた。

安心した、竹内はトイレに向かうと、長谷川はハイボールを注文した。

戻って来るまでに、飲み干しジョッキを店員に渡した。

「さっ、竹内帰ろっか」

「はい」

長谷川はこういうバカなのである。竹内は、ほのかに、ウイスキーを飲んだ後の臭いが気になったが、まさか、と思い何も言わなかった。

タクシー代を渡してもらい、先に竹内は帰宅した。

その時、タクシーの足元にレシートが落ちていた。

見たら、さっきのホルモン焼きのレシートだった。

「長谷川さん、……やっぱりハイボール飲んだんだ!だから、下痢するのよ」

と、独り言を言った。

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