第23話 脳死する間男【ざまぁ】
――――【渉目線】
「勝った……」
はぁはぁ……こいつどんだけ性欲強いんだよ! ほんのちょっと前までは処女だったのに。
オレの目の前で全裸でアヘ顔を晒す絵里花。
こいつだんだん体重が増えてきてねえか? 顔とか腹とか以前より張ってるような気がすんだが……。オレが白川から寝取ったときより不細工に感じるようになった。
絵里花のベッドの周りに転がる無数のエナドリの缶やマムシドリンクの瓶、そしてこっそり飲んだED治療薬。
うっく……うっく……。
「なんでなんだよぉ……オレじゃなく、みんななんで白川を選びやがるんだ……オレは学校一のイケメンなんだぞ! 絵里花と志穂、いばら、島谷じゃ割に合わねえよ!」
絵里花をようやくイカせて、安堵すると思い浮かんでくるのが白川と志穂たちの4Pの光景。
クソ白川から絵里花を奪ったと思ったら、オレの大切なものをすべて持ち去られ、心にどでかく空いた穴に涙がどんどん溜まっていく。
穴といえば、大穴枠の島谷だ。
激かわになった島谷を見てると思い出す……オレが好きで好きで堪らなかった『プラモアイドル・アイラブ・まりん』のまりんにそっくりだ。収録があると聞けばチャリを漕いで出待ち、送ったファンレターは千通は下らねえだろう。
当時国営放送がとち狂ったのか、JCがただプラモを作るだけの番組だったんだが、まりんのドジっ娘っぷりにオタどもが熱狂しバズった。
握手会があったときは一ヶ月は手を洗わなかったし、まりんに近づく怪しい奴がいねえか見張ってた。それほどオレの推しだったのに、学業に専念するって突然引退しちまった。
噂じゃ質の悪いストーカー被害にあって引退したって言われてたが……。
まさか島谷がまりんだったりしたら、考えたくもないがオレは白川に推しのアイドルまりんまでBSSされてしまったことになる。
いやあり得ねえ!
スマホでいつもくだらねえ、と思いつつもついつい見てしまうところで、まりんのその後を閲覧していた。
――――――――7ちゃんねる―――――――――
トップページ > 芸能サロン
│◀ ◀ 1 ▶ ▶│
JCアイドルまりん@芸能サロン200
Aufhebenで広告なしの快適体験へ! 閲覧はより見やすくなる!
1919 俺の名を言ってみろ! 20XX/06/09(月)
そういやVの流星キラリって声がまりんに似てね?
⇦ ■3 ID:syo4sekikga1
―――――――――――――――――――――――
1920 俺の名を言ってみろ! 20XX/06/09(月)
>>1919
いや似てねえだろ! 耳の穴腐ってんのか?
⇦ ID:shi7ta3iitou4i
―――――――――――――――――――――――
1921 俺の名を言ってみろ! 20XX/06/10(火)
>>1919
言われてみれば、似てるな!
⇦ ID:aka4ban3sare
―――――――――――――――――――――――
1922 俺の名を言ってみろ! 20XX/06/10(火)
>>1919
漏れは前から気づいてた
藻前らの耳は節穴かよwww
⇦ ID:taku1nai9you
―――――――――――――――――――――――
1923 俺の名を言ってみろ! 20XX/06/10(火)
↑うぜえ
黙ってろカス!
⇦ ID:shi7ta3iitou4i
――――――――7ちゃんねる―――――――――
いまのオレの最推しのV Tuber流星キラリがまりんだと!?
ほとんどが真偽不明の内容で腐れキモニートの暇なオタどもがつまらねえ書き込みをしている7ちゃんねるだが、オレの中でまりんとキラリの声が再生される。
はっ!?
まったく同じだ……しかも島谷とも……。いつも小動物みたいにおどおどして、小声でしか話してなかったから、気づかなかった……。
くっ、今ごろオレの推しアイドルだったまりんは白川の毒牙にかかり、奴に種付けされちまってる。
うそだ! うそだ!
そんなことがあって溜まるかぁぁぁ……。
絵里花とヤり終え、帰宅すると停学を食らったことはすでに親父に伝わっていて、
「渉、座れ!」
「なんだよ、オレは疲れてんだよ」
めんどくせえことに親父は仕事を早く切り上げ仁王立ちで玄関の前で待ち構えており、リビングのテーブルを指差して説教を垂れる気まんまんだった。
オレはリビングのソファーに鞄を放り投げて、ダイニングのテーブルの椅子に座ったが絵里花との事後だったのでダルくて堪らねえ。
「先生を殴っておいて、その態度はなんだ? ちゃんと反省してないな!」
「オレははめられたんだよ! 白川って奴がオレをはめて、先公に手を出させやがった」
オレほどとは言わないが、そこそこの容姿をしてるくせに真面目だけが取り柄の親父は、オレの母親を寝取られやがった情けねえ奴だ。
そこへちょうど白川の家から帰ってきたと思われる志穂が親父に告げ口しやがった。
「優一くんは絶対にそんなことしない。私、あなたが先生に手を上げてしまうところを見てたから」
「志穂っ!!!」
オレを貶めるような一言を告げるとそのまま二階へと上がっていってしまった。
くそっ!
いつも制服をキチンと着ている志穂が、今日に限って乱れてやがる上にいつもより内股で歩きにくそうにしていた。
「おい! 渉、聞いているのか!」
親父が何か言っていたが、オレの頭は志穂のことでいっぱい、まったく話が耳に入ってこない。
白川の野郎、オレの志穂の処女を奪いやがったんだ……。
結局オレは停学中に絵里花の部屋でヤリまくってやろうかと思っていたが、志穂たちがオレの見ている前でBSSされて、家に引きこもってしまっていた。
新しく家を買ったので両親と志穂はそれぞれ仕事と学校へ行って、しばらくするとインターホンが鳴る。
玄関を開けると絵里花が制服のまま立っていた。
「渉、どうしちゃったの? なんか変なんだけど。私の部屋でシたとき、泣くほどよろこんでたのに。渉~えっちヤろうよ」
やめてくれ……えっちを「磯野~野球しようぜ」って中島みたいに誘うのは……。
「学校、サボったのかよ」
「渉が起こしてくんないからね」
オレのせいかよ!
徐々にだがオレの中で絵里花がうざく感じるようになってきていた……。
―――――――――あとがき――――――――――
先生、今日アロナが再販らしいですよ。メ○カリやらでプレ値で出てましたが、ようやく正規のお値段で買えますね。作者も一家に一人お迎えしようと思います。しかも4月からアニメ化って、先生がたくさん増えそうwww
おっと大事なことを伝え忘れるところでした。優一たちはリビングでナニしてたんでしょう? 運営さまにお叱りを受けない程度に頑張りますので、よろしければフォロー、ご評価お願いいたします。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます