第22話 サレ男、無自覚BSSを仕返す【ざまぁ】

――――【渉目線】


「ちくしょぉぉぉーーーーーーーーーーー!!!」


 白川を一発ぶん殴ってやれば、ヘタレの白川は「なにするんだ~、先生に言いつけてやるんだ~」って情けない姿をオレの女たちの前で赤っ恥を晒してたはずが、絵里花が突然目隠ししてくるなんて想定してなかったぜ。


 しかし……絵里花を寝取ってから、なんかツキが悪いような気がするんだが、気のせいか?


 今日は停学食らったあとだ。


 なんとなく家に帰りづらくて、絵里花が一人暮らししてるマンションに転がり込んだが、さすが金持ちお嬢さまって感じで、四人家族が暮らしても広々としてそうなところに住んでやがる。


 こいつはヤリ部屋にするにはもって来いだ!


 肝心の絵里花はというと、


「なっ!? 以前はもっとおいしそうだったのにおいしくなさそうです、って! ふざけんじゃないわよ、私が優一より料理の腕が劣るとかありえないんだから」


 趣味のインスタに夢中で文句を垂れながらスマホの画面を血走った目で食い入るように見ていた。


「ああっ! もう、なんなのこのスマホ! 処理が遅いとかいつの時代ものなのよ!!!」


 投げつけるようにスマホを手荒くテーブルに置いた。


「ムカつく! 私のフォロワーの分際で余計なコメント寄越すとか、ふざけてんのよ。ああっ! またフォロワー減ってんじゃん……」


 しかし、オレの思い描いていた絵里花とはなんかちげーんだよな……。


 なんつうか白川といるときは、もうなにもかもが光り輝いていて、めちゃくちゃ眩しい女だったのに、妙にだらしがねえというか、ブレザーはハンガーにもかけず、靴下は脱ぎ散らかしてある。


 男のオレでもせめてハンガーくらいにかけるぞ。


「絵里花、制服がしわになっぞ。せめてハンガーにくらいかけておけよ」

「え~、だったら言い出した渉がかけておいてよ」


 仕方ねえ、ここは男の甲斐性ってもんを見せてやる。


 オレがわざわざハンガーに絵里花の制服をかけてやったというのに、ありがとうのひとこともなく絵里花は本革のソファーにだらしなく座り、スマホ片手にポテチやチョコのスナック菓子を大口を開けて頬張っていた。


 こいつ……こんなだらしのねえ女だったのか?


 いや違うな。


 あれだ、猫が主人の前ではだらしなくなり、無防備にも腹を上に向けて寝るのと同じだ。そう、それを為せるのはオレの男としての包容力あってのもの。


 そんな包容力の固まりのようなオレが志穂の罠にまんまとかかった上に、鳶みたいに冴えねえ白川にまんまと油揚げをかっ攫われちまった。


 くそっ! くそっ! くそっ! くそっ!


 本来ならオレのオナホになるはずたった志穂に、セフレにしてやるつもりのいばら、それだけに止まらず、白川の野郎、地味子がアイドル並みにかわいいことを黙ってやがった!


 高校デビューさせてやったと地味子に恩着せがましく迫り、自分のオナホにする気まんまんじゃねえかよ。


 くそっ、うらやましい!


 全員抱いてやるつもりが、すべて台無しじゃねえか!!!


 いやいや、絵里花の調教が済んだら、また白川の野郎から寝取って、なんも感じねえくらいの絶望を味合わわせてやるっ!


「渉ぅ……なに一人で怒ってんの? 停学中は暇なんでしょ? だったら家に来て、いっぱいシよ」

「はっはっはっ! 絵里花、オレはいいことを思いついたぜ、おまえの部屋から白川の家が見えるんだっよな」


「そうだけど……それがなに?」

「あいつにオレたちがヤってるとこ見せてやんだよ」


 そうだ、絵里花情報によるとあいつは所詮童貞。


 いくら志穂たちといっしょに帰ったからといってお持ち帰りなんてオレのような高等テクニックを駆使した真似できるはずがねえんだよ。


 せいぜい絵里花を奪われた苦しみを味わいやがれ!


「いいことを思いついたぞ。これならおまえのインスタのフォロワーを爆増させられること、間違いねえ!」

「えっ、なになに?」


 むちゅむちゅと絵里花とキスしながら、足でガラス戸を開け、ベランダに出る。


「あっ、あっ、そこっ、くすぐったい」


 絵里花の背中をベランダの手すりに押し付け、ブラウスをめくり、腹からへそをスーッと撫でるように舌を転がすと絵里花は喘ぎ声を上げた。


 どうだ、白川!


 おまえが悪いんだぞ! 


 おまえがオレが親父をそそのかしてまで志穂と義妹になったのに、志穂に色目使いやがったんだからなぁ!


 これはおまえへの罰なんだ。


 おまえの最愛の彼女である絵里花を奪ってやったんだ。


 家にいるのは分かってるんだ! 


 早く絵里花の喘ぎ声に気づいて、その固く閉ざされたカーテンを開けて、オレと絵里花が激しく身体を重ねる姿を目の当たりにして、脳死しろっ!!!



 なんだと?



 まんまと白川の奴は乗せられたのか、奴の家のサッシ扉のカーテンが開いたかと思ったら、オレの目に飛び込んでくる映像に解体用の鉄球が頭にぶち当たったみてえな衝撃を受けた。


 まさか志穂の奴、白川にお持ち帰りされたっていうのかよ! いばらまで……なっ!? それだけじゃねえ、島谷までいやがるじゃねえかよ……。


「どうしたの? 渉ぅぅ……手が止まってる」

「あ、ああ、す、す、すぐに気持ち良く……し、てや、る……」


 オレの目がおかしくなったか、実はオレは寝ていて悪夢の中なんじゃないかと思ってしまう。


 それもそのはず、いばらが白川のシャツを脱がして、胸元をおいしそうに舐めてやがるっ!


 白川の奴はなんだってんだよ、気持ち良すぎ! って感じで恍惚とした表情をしてるとか、ありえねえよ。


 オレが十回以上告白して、全部袖にされた記憶が蘇ってくる。


『はあ? あたしが渉と付き合うとかあり得ねえ。人の趣味を陰でこそこそ悪口言う男なんてサイッテーなんだよ!』


 あんなオレにはまさにバラのいばらって感じだったのに白川を愛おしそうに味わうとかおかしいだろ……。



 それだけじゃねえ……。



 ダメだ、志穂!


 白川の素肌になんか触れるんじゃねえ!


 あのエロいことを毛嫌いしていた志穂が白川の手を取り、オレが触りたくて触りたくて堪らなかった巨乳に招き寄せてやがるっ!


 オレの初恋の相手だった志穂がよりにもよって白川に汚されるなんてぇぇぇぇぇーーーーーー!!!


「わ、渉っ! 痛いってば! そんなにはげしく揉まないでよぉ……」

「あ、ああ、済まねえ。ちっと力が入っちまった」


 おいおいおい!


 島谷の奴、エプロンを着たまま下着を脱いでやがるじゃねえか! エプロンがめくれたら、白川にぜんぶ見えるとかうらやまし過ぎて、奴をぶっ殺してやりたくなっぞ!


 なっ!?


 島谷の奴、そのまま白川におっぱいを顔に押し付けやがった!


「渉、そんなに興奮して、どうしたの?」


 後ろ向きの絵里花はまったく白川の家の中で行われている極上ハーレムの情事のことなんかまったく把握してねえ。


「あっ、私に欲情してるんだ。渉のス・ケ・ベ」


 ちげえよ!


 オレは、オレは白川がうらやましい!


 くうぅぅぅ……なんてこった白川の野郎、オレもまだ経験したことのねえ、4Pを決めてしまうなんてよぉぉぉ!!! うらやまけしからんぞっ!


 しかもみんなオレ好みの女ばっかじゃねえか!


 なんでオレには絵里花一人だけなんだよ……。


 これからってときにいばらの奴……完全にこっちを見下して笑いながら、いちばんいいとこでカーテンを締めやがった!!!


「くそっ! 絵里花、今日はゴム持ってねえからなっ。生でやっぞ!」

「あ、え? うん……私、今日……」


 絵里花がなにか言ってたが、見下してた白川にBSSされ、股間戦士がムズムズーンしてきて収まりがつかなかった。


―――――――――あとがき――――――――――

色々、やばいですね☆(ペ○リーヌ)!

とりあえず避妊大事だと思われた読者さまはフォロー、ご評価お願いいたしますwww


それにしてもM・A・Oさんって演じ分けが凄いですね。ペコリーヌからスノホワとか想像ができん。よだれ垂らしてるスノホワがいちばん好きな表情だと思う作者でした。

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