第21話 えちえちお菓子作り

――――【優一目線】


 なぜお菓子作りのために制服を脱がないといけないのか、俺には理解不能だったが島谷さんは下着だけになったまぶしい姿を見せつける。


「どうですか? 私の勝負下着♡」

「ぶっ!?」


 ピンク色でふりふりのついたかわいらしい下着……もちろん下着で覆われたところ以外は素肌を惜しげもなく晒していて、目のやり場に困った。

 

「な~んて、実はこれ水着なんですよ、驚いちゃいました?」


 なんだろう、下着とほとんど変わらない露出度なのに水着と言われると合法って思えて……。


 いやビキニとか完全にアウトでしょ!


 島谷さんはそのまま水着の上にエプロンをつけたのだが、彼女がくるっと一回転するとボトムが小さな正三角でぷりんとしたおしりのほとんどが見えてしまっていた……。


 けしからんすぎる!


 エロゲに出てきそうな海の家で働くウェイトレスみたいな格好になってしまった島谷さんだった。


 俺が島谷さんの突飛な行動と水着に目を奪われていると、もう一人はさらに危険が危なかった。


「志穂……なぜ止める?」

「高木さんのやろうとしてることは完全にダメだから」

「なんで萌は良くてあたしはだめなんだよ、志穂はお堅いっていうか……」


 どうも俺の目の前で全裸になろうとしていた高木さんを説得して、脱衣場で着替えるよう言ってくれていた。


「じゃじゃ~ん、ご奉仕メイド!」


 黒髪ポニテになった高木さんはとある堕天使のエロメイドコスで俺たちの前に再臨する。みんな用意がいいのには驚くが、さすがに高木さんは太刀までは用意していないことに安堵した。


 これが本物というものか……。


 絵里花の詐欺乳とは違い、フレンチメイド風の衣装からはおっぱいとは「こういうのでいいんだよ、こういうので」なんて台詞が出てきそうになった。


「ご主人さまぁぁ~、お待たせしちゃってごめんなさ~い」


 高木さんは男の喜ぶツボを分かっているのか、両肘でたわわを挟んで、ぷるぷると揺すってくる。ぷるんぷるんと揺れて、俺に何一つ触れていないのに俺の股間を腫れ上がらす精神攻撃をしかけてきた。


 もしかして、二人はずっと持ち歩いていたり、着込んでたんだろうか?


 JK、水着、メイドという異色の組み合わせで俺たちのスフレパンケーキ作りは始まってしまった。


「ああん、メレンゲが垂れちゃいました」


 ぶはっ!


 島谷さんは高校デビューしても素はドジっ娘らしくメレンゲを混ぜていたボールを落としてしまい、股間に白く泡立ったメレンゲが付着して、どう見ても自主規制ピーを終えたあとにしか見えない。


「どうしよう……このままじゃ拭き取れません……白川くん、お願いなんですが水着についたメレンゲを拭き取ってもらえませんか?」


 俺が島谷さんの股間にダスターを当てて拭き取っていいのか迷っていると、


「しまったぁぁっ! バニラエッセンスのビンが挟まっちまった!」


 高木さんが胸の谷間にバニラエッセンスの瓶を挟んでいた……。


「すまん、あたしもうっかりして、谷間に落としてしまったんだよ……。白川、頼むから早く抜いてくれねえか?」


 いやそんな都合良く落ちないだろ! って思ったんだけど、俺が息を飲んで高木さんの谷間に入り込んだ瓶の先を掴んだ。


「あ、あん、ご主人さまの固いのが当たるぅ……」


 わっ!? 


 引き抜こうとしたら、高木さんが色っぽく甘い声を出すものだから、驚いて瓶を離してしまう。そのままたじろいで後ずさりしてしまった俺は後ろに気配を感じて振り返る。


「私のふわふわパンケーキ……触ってみますか?」


 制服の上着は石田さんの隠れ巨乳を男子たちの好奇な目から守るものだと思ってしまう。


 ふわふわパンケーキという真面目な石田さんが精おっぱい……じゃなかった精いっぱい考えたギャグなんだろう。


 顔を真っ赤にさせて、震えながら俺の手を取って胸元へ導こうとしていた。こんな初心うぶな子がセフレなんて言うはずがない!


 もし仮に言ったとしても、なにか止むに止まれぬ事情があったんだと思った。


「ありがとう、石田さん。そのふわふわパンケーキは好きになった男の子のためにお取り置きしておいてあげて」


 SSR級美少女の石田さんがF級(推定)の宝具を持つと知ったら、うちのクラスの男子たちは危ないキノコを食べたかのように狂喜乱舞することだろう。


 触れてみたい気持ちをぐっと抑えて、俺は彼女から手を引いた。


「お兄ちゃん……パンケーキ……まだ?」


 リビングのドアが厭き希美の声がしたかと思ったら、俺のケツにドンとドアが当たりバランスを崩した。


 あっ!?


 天使さまのふわっふわのスフレパンケーキやぁ~~~~~。


 気づくと俺は石田さんのおっぱいを両手で掴んでしまっていた。


「ごめん!」

「はわ……はわ……い、いいの。私から……言い出したことだから……」


 顔を真っ赤にして、恥じらう天使さまに俺は申し訳ないという気持ちと守ってあげたいという庇護欲が芽生えてしまっていた。


「ククク……我が盟友の作るスフレパンケーキは誠に美味であったぞ! これならば魔界の異形どももこぞって奪い合うに違いない!」


 エカテリンこと希美ははちみつがけのパンケーキをどこで覚えたのか、俺も目を見張るようなテーブルマナーで食した。


「ああっ、はちみつが胸にっ!」

「ダメ……島谷さん」


 懲りない島谷さんを石田さんが止めていた……。



 スフレパンケーキを食べ終えると希美は満足して自分の部屋へと戻っていったが、リビングでくつろぎながらガヤガヤ雑談していたら、なにやら変な鳴き声が聞こえてくる。


「あんだよ、発情した猫でもいんのか?」


 高木さんは立ち上がってカーテンを開けると一瞬固まったように見えたが、ポンと手のひらに拳を落としたあと、ニタリと白い歯を見せて笑う。


「白川……あたしなんだかムラムラしてきた。ちょっとこっちこい」


「なっ!? あいつらなに外でやってんだよ!」

「んじゃ、あたしらもあいつらによろしくやってるとこ見せてやろうじゃん。志穂に萌、おまえらはどうする?」


 クイクイと親指で俺に見せつけるようにベランダにいる絵里花と石田を差していた。


―――――――――あとがき――――――――――

明日はいよいよNTRされた優一が、渉にBSSし返しますwww

ノーダメどころか、オートでデバフのかかっている特級呪物絵里花を引き取ってもらった優一が負けるわけがないとお思いの読者さまはフォロー、ご評価お願いいたします。


さてここでクイズです。


絵里花 ≪≪ 萌 < いばら < 志穂


こちらは何を表したものでしょうか?

答えが分かった読者さまはコメント欄にヨロシコ!

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