第18話 反省
昼休み、1人になりたくて外のベンチで昼食を食べた。天気は雲一つない青い空で暖かくてボーっとするには最高の日だった。買ってきた弁当と、テイクアウトしたカフェラテを片手に休憩を過ごす。いくつかあるベンチは、それぞれお弁当を持ってきた会社員の女性や、サラリーマンのおじさんが座っていた。はぁ、昨日はなんで計量スプーンを買いに行くだけなのに、飯食って、買い物なんてしたんだろう。熱いカフェラテをグビっと飲む。あ~、カフェラテが身に染みる。
なんだろうなぁ、この気の重さは。昨日は、計量スプーンを買いに行くだけだったのに、飯食って買い物してしまった。気のない女と飯食って買い物は、良くないよなぁ。そのまま、早く帰れば良かった。何かしらの言い訳して……ああ、これが俺の悪いところだよな。ずっと、この後悔がグルグルと頭をまわっている。
「ああ、ダメだ、ダメだ」
よし、しばらくは仕事を頑張ろうかな。すくっと立ち上がった。
デスクに戻ると、同期の橋本が近づいて小声で
「お前、いつまで恋愛休んでいるんだ」
「なんで?」
「来週、合コンあるんだけど、どうしても1人足りなくて」
「う~ん、ごめん。やめとくわ」
「頼むよ、別に途中帰ってもいいからさ」
橋本、あれだけ恋愛休んだ方が良いって言ったのに。心が
「ごめん、他のヤツに声掛けて。俺、恋愛しばらくいいや」
「そうか、わかったよ」
少し
「しばらくはいいや、恋愛は」
気持ちが起きない。
俺は、ちゃんと恋愛が出来るのだろうか。もう、人を好きになって傷つけないように出来るだろうか。窓の外は雲一つない青空だった。
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