第3話 魔法

「お母様、おそとに遊びに行ってもいいですか?」

「ええいいわよ。気をつけてねアイ」

そう言って俺は外に出た。

あれから4年が経ち言葉を喋ってもなんとも思われなくなってからは外に出掛けるようになった。

俺の住む所は街のはずれで畑が沢山あり家が数えれるくらいの自然豊かな所だ。

そこの真ん中には大きめの丘があり1本の木が立っていて俺の遊び場になっている。

いや、遊び場では無いな。特訓場か?

俺は毎日その丘で家から持ってきた盗んだ魔法についての本を読んでいる。

その魔法の本は「魔法のススメ」と如何にも初心者向けの本だった。

その本を読んで魔法について分かったことがある。

それは


〈魔法とは〉

魔法は「魔術八神」が人々のために創造したものである。元々は生活を豊かにするための物だったが今では争いにも使われるようになった。

魔法と魔術と二つの呼び方があるがこれはどちらも同じ意味で言いやすい方でそれぞれが使っている。

〈魔法の種類は〉

魔法は三種類ある。

まずは攻撃魔法。これは火、水、草、風、雷、氷、土と七つの魔法のことでありそのまんまで主に攻撃の時に使う魔法である。

次に回復魔法。これは回復魔法、解毒魔法の事だ。

そして召喚魔法。この魔法は魔法陣でやるものだがごく一部の者は口頭でも出来ると言われている。これは物や生き物をその場に召喚する魔法である。

〈魔法の使い方〉

魔法は詠唱して使うかか魔法陣で作成するかの二つである。だが神は無詠唱で魔法を使うことが出来ると言われている。

詠唱魔法に関しては熟練の魔術師は短縮して使うことが出来ることが実証されている。


と、まあこんな感じだろうか。

ここ数日魔法を使ってこの本が誤っているのに気がついた。

それは、使ということだ。

しかも意外と簡単に出来てしまった。

それではなぜ詠唱じゃないと出来ないか。仮説が一つある。

まず無詠唱ですることは出来たが争いごとが起きた時、何も言わずに魔法をどんどん放つと人に当たってしまうことがある。それで怪我をする人が沢山いるため詠唱を着けるようになった。ただ、それが多くの人に話が変わりながら伝わってしまった。

その結果人は詠唱じゃないと出来ないと思うようになったのではないか?

…それとも俺に才能が…いや、それはないな。

まあこの仮説に似たような事があったんだろうな。

ああそうだ。この本には魔法とはなにか的なものばっか書かれていて肝心の魔法の詠唱が三つしか書かれていなかった。

その三つは

水弾ウォーターショット

ファイアー

つむじ風サイクロン

というただその属性の魔法を出すだけだった。

…うん。そりゃ余裕で無詠唱で出来るよな。

さて、魔法をもっと使えるようになるにはどうしたらいいものか。

そう俺は考え、直ぐに思いついた。

忘れていた。俺のすぐ近くにはプロの魔術師がいるんだったな。

そうして俺は凄腕の元冒険者の魔術師ライン、俺の父親の元へ急いで向かった。

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