第26話 校長の処分&転校命令(亜美編)

 校長から言い渡された処分は以下のものだった。


 教室内で輪を乱した4人の男女「無期停学」


 亜美に近づいたもの「一カ月の停学」


「無期停学」は実質的な退学勧告。学校にとって、今すぐにやめてほしいということを意味する。


「一カ月の停学」も軽いとはいいがたい。簡単には復帰させない、学校側の意志を感じる。


 机に書かれていた悪口の調査が行われ、犯人は優香だと判明した。彼女については、「無期停学」の処分を下された。あれだけのことを書いたくせに、退学処分を免れたのはおかしい。「いきはら」なんて、まともな人間の考え付く言葉とはいいがたい。


 優香以外にも、机に悪口を書いていた。そちらについても、「無期停学」の処分を下された。


 本来なら被害者であるはずの、私にも厳しい通達をなされた。


「亜美さん、あなたは他の学校に転校してください。この学校に来られたら、いろいろな人の迷惑です。おかあさまにはすぐに連絡を入れて、対応をお願いしてみます」


 転校ということになれば、家から確実に追い出される。最悪の場合、ホームレスを余儀なくされる可能性だってある。人生で最大の危機を迎えようとしていた。


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