第11話 初日の夜
「っと言うように、私たちの部屋は完璧な施設です」
前世で暇な時にロリ学園長の真似をしていたので、アイナにはロリ学園長の口調で【0808】の部屋の設備を説明した。
話し終えた私。床で四つん遣いのアイナ。
「ま、待ってぇぇ!!!!!!!! お願い許してぇぇええええ!!!!!!」
アイナの笑いのツボが刺激されたのかゲラゲラ笑っている。
「笑いすぎですよ、アイナ」
「だって。似てるってレベルじゃないもん!!!!」
「練習しましたから」
胸を張る。近くにあった等身大の鏡を横目で見た。
(やっぱり、デカい......)
ジト目のアイナ。怨み恨みの言葉を呟いている感じがする。
「バロン。」
「はい?」
「私はまだ、成長期だからね。これからよ!!」
「は、は〜あ。頑張ってください?」
ゲーム時代のアイナはヒロイン達に胸を揉まれると次第に大きくなる設定がされている。さすがに奇乳にはならないが、卒業式のワンシーンと入学式のワンシーンを見比べると、その差は歴然は確認できる。
(まぁ、あのエロ博士の薬を乱用すれば、奇乳レベルに昇格する......)
「アイナ、お風呂行きましょうか」
「行かない」
「あの、失礼ですけど、臭い姫は嫌われますよ」
「違うわい!! 今日はもう遅いし、部屋にあるシャワールームで済ませよう!」
指差す方角に、三人くらい入れる簡易的なシャワー室がある。あれもエヴィリオン・ヴィクトール学園長が備えた設備の一つ。
シャワー浴びてから、直行でベットでヒロインと............
良い子はここまで。
「かしこまりました。では、お先にアイナからいただいてください」
顔の骨格どうなってるんだって驚き顔をしているアイナ。
「一緒に入らないの?」
「......アイナ。呪いがなければ間違えなく、変態扱いされますよ」
「なんでよ!?!?!?」
「いきなり、『一緒に入らないの?』なんてハレンチな言い放つ主に困惑してます」
「だって......」
私に抱きつくアイナ。上目遣いで私を見てきた。
「......誰もいないんだよ」
しばし静寂は流れる。
私は上を見て、涙を流す。
「アイナは最高です!!」
「そ、そう? ありがとう......」
腰にあるアイナの手を握る。
「わかりました、一緒にシャワー浴びましょうか」
下を向いて、頬を赤らめるアイナ。
「お願いします」
「それにしても、アイナ。いつから積極的になったんですか。呪いとは、関係ないんですかね???」
「ち、違うから!?!?!?」
私はアイナの手を引き、シャワー室へ進んだ。
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