第12話 知ってくれている人がいる

今日、心療内科の通院日だった。

私の鬱が悪化した要因について、会社は事実として認めていないことを伝えた。


この病院には前に休職する前から通っていて、通院の都度、会社での出来事を伝えてきた。

主治医は、今日その場で、医師の証明欄に署名をしてくれた。

主治医は、事実ではないと否定しなかった。


私にとってだけの事実なら、他の人が皆否定していることなら、それは事実なのだろうか、私の虚言との違いはなんだろうかと、この数日、頭の中でぐるぐると回っていた。


私一人だけの事実ではなかった。

診察して来たと署名してくれた人がいる。

それがとても、泣くほどに嬉しい。


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