第16話 魔法を創ろう!

 ポチタマ達の生活にあたって問題が。

 化学反応がないので火が起こりません。

 火は文明の始まりです。光と熱を発生する反応。

 それをマナで再現します。


 魔法の始まりです!!


 熱の上昇と燃焼、熱の低下と凝固。

 電気と重力と光。後は運動エネルギーの個体、液体、気体。

 これらを纏めて、エネルギー属性とした。


 基本は呪文を唱える事で右手から指定距離に発現。

 設定はモニターで行える様にした。

 

「マナのエネルギー変換設定・・・仕事量エグいですぅ・・・」


 アイが泣いていた。


「あと生命魔法として回復と植物とかの成長促進、あと解毒かなぁ。蘇生は・・・なしにしておこう」

「肉体のオートセーブと記憶の切り離しと復元・・・エグ・・・」


 メイの目が死んでいる。


「あと時空魔法!空間収納は基本よね♪それと時間干渉・・・は強すぎるからバランス調整が大変そうね。テレポートも欲しい!」

「マスターよりマスターしてなんとかマスターを封印出来る魔法の開発を・・・」


 アイが病んだ目で宙を見ながらブツブツ言っていた。


・・・


 マナによって燃焼も可能になった。加熱とそれによる変質もしっかりと化学反応ではなくマナで対応できた。耐久値の調整もメイが頑張った。


 エネルギー魔法を生み出す過程で、様々な事象がマナと紐付けされた。

 計算通り!実は偶然だけど黙っておこう。


 こうして、動物が沢山いて植物が沢山あって海があって、森があって、獣人が四人いる島ができた。あれ?私は結局、何がしたかったんだっけ?

 暇だから世界を創っていたら、気付いたら色々増えていた。

 でも、創った以上は責任がある。見守ろう。


・・・


 魔法の発動条件を日本語にしたせいで会話中で誤発動が起こる事が判明。

 あと色々とシステムも日本語で作っているから色々と支障がでた。

 そこで「い」と「え」の発音をなくして「うぃ」と「うぁ」の発音を創った。

 子音もバラバラにあてがって文字はカタカナで伝わる様にした。

 これからは、あまり干渉せずに見守っていこう。


・・・


 農作業で野菜。狩猟で肉を食べて家で寝起きする。主な娯楽は狩りらしい。

 たまにポチタマが喧嘩する。ただ、最終的にはちゃんと仲直りする。なぜか?

 魔法は全てを一人で内包するのは難しかった。あと個人差がある。

 得意不得意があるから、本気で喧嘩しちゃうと生活に支障がでる。支え合っているのだ。

 け・・・計算通り!汗


 犬のポチとハナは、ポチが肉を、ハナが野菜を育てています。

 猫のタマとミャレは、ミャレが狩り、タマが農作業。

 ポチとミャレは二人で狩りをする事もあります。

 二人はエネルギー属性なので物理系アップを基本にミャレは加熱燃焼系と光の魔法、

ポチは電気と重力を覚えた。

 一人が覚えられる魔法素質の総量は決まっている。

 おかげでうまく支え合えるのだ!

 ハナは生命魔法。怪我を治したり、余裕があれば植物の成長を促す。

 タマは時空魔法。空間収納で食料備蓄を保管したり、荷物を運ぶ役割。


 圧倒的に人手が足りていない様に見える。

 

 こっちはアイとメイが馬車馬の様に働いてるからよいとして、ポチタマ達にはもう少し人がいた方がいいかなぁ・・・。


 人を十人ほど創った。


「いいいいいやああああああああ!?」


 アイが発狂していた。


「・・・」


 メイは無言で遠い目をしていた。

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