第4話 魔法のお守りを使えばよかったんですよ!
魔法のお守りを使えばよかったんですよ!
よく考えたらここは、私が作った可能性の世界。亜空間も模造である。
模造の模造神域。何がホントかよく分からなくなりますねぇ・・・。
しかし現実を忠実に再現しています。つまり魔道具も使えるはず!
空間魔法である
そう言えば、エスケープの際も
どうでもいい事ですが、ゲーム用語でデスルーラという言葉があります。わざと死ぬ事で復活ポイントまでワープするゲームでよくあるテクニックです。飛んだら死ぬルーラなんて、ただのデストラップですよ?
『神様、説明不足が否めません。』
***
この世界ならループを使って魔道具を使い放題、試したい放題です。たぶん。
でも一応、怖いからオーブから試す事にしました。
私は使えませんので冒険者達とご夫婦に使って貰う事に。
あ、ご夫婦の名前は奥さんがオクサ、旦那さんがオットと言う名前らしいです。
「これ魔法、使えるようになる」
的な事を片言の言語と黒板で伝えます。すると・・・
「俺達は結構な額のお
とリーダーである剣士ノイスが言ってました。
でも、試すだけなら減らないし。と思って試しました。何となく後衛職の方が良いかなぁと思い、最初は薬剤師のレインさんから。
両手にオーブを乗せた途端、クリスタルガラスの様な丸いオーブはキラキラと輝きます。
あれ?私の時と違うくない?
この世界では『時空』『エネルギー』『生命』の三属性に魔法は分類されるそうです。オーブは赤と水色の2色がありました。
レインさんに渡したのは水色。輝いた後にオーブが開き中からいくつかの宝石の様な物が現れ、そのうちの一つが光ったかと思うとレインさんの中に溶けていきました。そしてオーブは砕け散り霧散した。
レインさんが習得した魔法は、生命魔法に属する回復魔法でした。
「私が魔法を授かる事ができるなんて・・・」
と涙を流しておりました。そして私の事を神の様に崇めておりました。
やめてください。私は神様ではありません。神様はあのポンコツです。
私はあの真性デスルーラを創り出した神様を許しません!
***
魔道具はやっぱり使い切りでしたかぁ・・・。
ちなみに宝石を取り込んだ時にシステムから
『
と無機質な声に言われたそうです。何という親切設計。システムさん、私にも仕事してくれませんか?
しかし、回復魔法は役に立ちそうです!犠牲にした甲斐はあったのかもしれません。ダメだったらやり直せますし・・・。あまり良い思考ではないかもですが。
私がリセットすればこの世界は消える。元々、存在しない世界とも言えますし、しかしここで生きる人達にとってはここが世界。あまり考え過ぎると無限ループの陥ってしまいそうですね。今は深く考えない様にしつつも、出来るだけリセット回数は減らしたいと思いました。今更ですけどね・・・。
残りは赤色のオーブ。
適正があったのは、何と残りの冒険者三人とも。
つまり残り全員ですね。100%魔法適正ありなんですけど?教会の適性診断とは何だったのか?高いお金を取られた様ですし、詐欺の予感がプンプンします。そんな教会を放置している神様に私はプンプンと怒りを覚えます。もうチンプンカンプンです。意味不明です。
赤色オーブで発現した魔法はどれもエネルギー属性でした。これはアレですかね?
水色は生命属性魔法で赤色はエネルギー属性魔法ですかね。
時空魔法のオーブもあったんですけど私がそれを使って時空魔法を覚えた、という事なのかもしれません。つまりあの二つは余りモノです。
『転移するのに使う魔道具をお守りに上げるから好きに使っていいよ』
神様が言ったセリフです。なるほど納得です。クロノグラスと天球儀も私の記憶を移したり再現したり異世界に適合させる為に使ったのでしょう。これはスプーンと杖の使い道のヒントになるかも知れませんね。
赤色オーブは五人にそれぞれ違う魔法を発現させました。5回ループして確かめたのですよ!結構な手間でした。
物理影響増幅。電気、熱、重力となかなかに魅力あふれるバラエティー豊かなラインナップ。どれにしようか迷いました、が結局リーダーのノイスに発現した
「魔法を覚えるならノイスがいいだろう」となりました。
この選択が命運を分ける事になるのです・・・。
万全を期す為に他の魔道具も試しました。クロノグラスと天球儀は取り出せませんでした。まぁ、現在も進行形で使用中ですから使えてしまったらマトリョーシカです。現実世界で創った私世界の中の私世界の中の私世界の・・・。
バグりそうですね。
システムさんがしっかりと仕事をしていて安心しました。模倣神域やこの『私が創った世界』でもしっかりと仕事をするシステムさんマジぱないっす。神様、見習って下さい。
杖とスプーンは結局、用途不明のまま。一応持っておく事にしました。
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