035 愛の証明【愛の偏在】
俺は転移魔法で吸血鬼たちの傍から逃げ出すようにして――いや、逃げ出したようなものだったか。
「もうちょっとちゃんと別れられればなぁ」
はぁ、と大きくため息を吐いてから俺はゴロリと廃墟の街の中に作ったセーフハウスの一つ、その一室で寝転がる。
住宅街が『荒野』と化したこのエリアには対モンスター用にか、地下室を持っている家がいくつかあったので、そこのいくつかをセーフハウスとして俺は使わせて貰っていた。
ここもその一つだ。
保存が効く食料や衣類などを置き、埃や蜘蛛の巣を払っただけの部屋だが、テント暮らしの山の中よりも快適だった。
(ま、いつまでもいられるような部屋じゃないけどさ)
モンスターが湧く『荒野』の中に作り出した拠点である。
年単位の使用は考えていない。なにしろ危険地帯だからだ。
備蓄品は消費し尽くせば終わりだし、俺がいることで人間を察知して襲いにくるようなモンスターもいるだろうしで、完全に安全な拠点というわけではないのだ。
ただそれでも、山の中に戻ればクーに見つかるだろうから、俺はこうやってクーでさえも知らないセーフハウスに隠れていることしかできなかった。
(前の拠点に帰るのは明日の朝……いや、あそこにはもう戻れないか)
あいつは姫らしいから、俺が戻ったところで捕獲しようと、お付きの誰かに拠点を監視させるかもしれなかった。
俺だって鈍感じゃないし察しも良いから、それぐらいにはクーに執着されている自覚はある。
(つっても、鈍感でもないし、察しも良いからサーシャとクーには中学か高校ぐらいで飽きられるってのもわかるんだけどな)
前世の経験があるからな。小学生の恋愛がいつまでも続かないことぐらいは知っていた。
成長すりゃ、いろんな人間と会うようになるのだ。世界が広がるのだ。その中で、自分に本当に合った異性と出会って恋愛をするようになるのだ。
女の子って、人間ってそういうもんだろ。
だからサーシャもクーもそうするだろうし……――サーシャとは再会したけど結局別れることになるんだろうなぁ、なんて俺は思っている。
(だから友達でいいんだよなぁ)
友達なら、ずっと、最後まで友達でいられるはずだ。
生まれや環境で道が別れたとしても、懐かしくなっていつかまた会おうと思えるかもしれない。
俺にとって、友人とはそういうものだった。
ごろごろと床に敷いた毛布の上でそんな益体もないことを考えながら俺はそういえば、とクーのテイムを解除しようかと考え……まぁいいかと横になった。
「はぁ……」
吐息が溢れる。精神的な疲労だ。ようやくクーと別れることができた達成感もあった。
(今日はストレス多かったし。寝よっと)
頑張ったし、解除はあとでいいだろ。どうせサーシャのテイムも解除しなきゃいけないんだし、そのときでいいよ。うん。
(後回しにするのは悪いクセなんだろうけどなぁ)
そんなことを考えていれば、プツン、と俺がクーから貰った闇色のコート、その袖からボタンが落ちた。
「えぇ……いきなりそういうのやめてくれよな」
クーの命に危険が? これって虫の知らせかなにかか? なんて考えながら寝転がったまま手を伸ばしてボタンを拾おうとすれば、ボタンがむくむくと大きくなっていく。
「えぇぇ……やばいか?」
緊急事態か? とはいえ俺には命数があるし、感覚から特に危険そうな雰囲気はなかったので、あぇ……? とアホみたいに口を開けてみていたらそれは小さな狼の姿になって俺の前でワンと声を上げた。
「あー、そういう、あー……」
近寄ってきた狼は寝転がっていた俺の顔をぺろりと舐めると、俺の腹の前でくるりと丸くなってワンと鳴いた。
あんまりにも無防備に俺を見ているので、いつものように撫でるとふわふわとした感触が手に返ってくる。
ふわふわ毛皮の影の子狼。クーの眷属だ。
アイツ、眷属を俺のコートのボタンに仕込んでたのかよ。
「あー、ちくしょー。俺のやることなんざバレてたかぁ……」
女児に俺の考えが見透かされていたのか。
俺が思っている以上にクーは聡い子供だったってことか。
前世のアドバンテージがどうとか考えて、上から見ていた俺がどうしようもなく無様すぎて笑うしかない。
はぁ、と俺はため息を吐いて眷属を見た。
(
それにクーの性格上、テイムを解除したら
(だから……別に、逃げてるわけじゃないんだよ。俺は)
――そうやって、やるべきことを後回しにするよう、俺はクーに背中を押されたのだ。
◇◆◇◆◇
クリスタル・ブラッドプールは破軍と呼ばれる道士に洗脳される直前、スキルの取得作業を行っていた。
インベントリに保管していた次元属性の魔石を取り込み、得るべきスキルを選択する。
そのついでにいつの間にか手に入れていた『同族殺しⅡ』と『大量殺人Ⅱ』の称号をステータスにセットしておく。
「嗚呼! これで、これでッ!!」
クリスタルの周囲からカオスオーダーたちは逃げてしまっていたが、クリスタルは一切気にしなかった。気にする必要はなかった。
意識を向けるべきは今取得しようとしているスキルだ。
操作を間違えないように注意する。クリスタルほどの器用ステータスがあるならステータス画面を見ずとも、操作の間違えなど一切起こらないのだが、ここで間違えれば一生後悔することになる。細心の注意を払ってスキルの取得を行う。
――取得したのは『偏在』という名のスキルだ。
偏在――それはただ意識を分割し、眷属や分身などに宿らせるだけのスキルだ。
強力な攻撃スキルでも、致命傷を防ぐための防御スキルでもない。
世間からの分類としては
無論、はずれと言っても効果は有用な部類に入る。
だが偏在は第三スキルから取得できるスキルである。そう、第三スキル。他にも取得すべきスキル候補が大量にある第三スキル。
普通ならこんな使用に前提の必要なめんどくさいスキルを取得する必要はない、というのが世間の――というよりすでにそういう認識は過ぎ去って、忘れ去られたようなスキルがこれだった。
――偏在は複数の前提スキルが必要なスキルである。
このスキルの性能を正しく発揮するには、大量の前提が必要だった。
意識を移すための器を作る分身や眷属スキル。
その眷属を生成に加え、偏在自体を使うための、
加えてそのあとも。ただ雑魚が増えただけにならないようにするための戦闘スキル。
それに加えて、スキルの使用に伴い消費したHPやMPを回復するためのアイテムも必要になる。
ゆえに偏在は手間も金もかかる、非常に扱いの難しいスキルと認識されている。
無論、正しく効果を発揮したならば相応に強力である。この前提はそれゆえのデメリット。
そのような、扱うための必須の前提があるために、偏在スキルははずれとされ、人々の記憶からも忘れ去られていった――しかし。
――クリスタルにはそれらの欠点が、欠点ではない。
眷属スキルは真祖の魔法刻印の標準機能だ。
スキルを十全に扱うための前提ステータスも最上級の魔法刻印のために最初から満たされている。
戦闘能力という面でも実用に足る攻撃魔法を持っているし、消費されたHPやMPも獲物を狩ればいくらでもドレインスキルで補充ができた。
世間では扱いにくいゴミスキルでも、クリスタルにとって偏在スキルは神スキルだった。
彼女だけはこのスキルの強力すぎる利点だけを享受できるのである。
(嗚呼、これで! これで!!)
ステータスを意識するクリスタル。スキルを正しく取得できた感激で、彼女の口から声は出なかった。それでも行動だけは素早く移す。
危険予知――彼女の感覚ステータスが奇妙に嫌な予感を捉えたからだ。
(何かが起きる前に、取り返しがつかなくなる前に偏在を、
そのための事前準備は終えていた。
クリスタルはずっと前からこうなることがわかっていた。
自分が捨てられることを。セイメイが去っていくことを。
だからこの夜、セイメイに連れられて移動するよりもずっと前からクリスタルは仕込んでいたのだ。
仕込み先はセイメイに渡した手作りのコート。
コートそれ自体はただのモンスター素材からクリスタルが本を読んで作った、耐久性の高いコートでしかない。
細工をしたのはボタンだった。コートの袖口のボタン。闇色のそれ。クリスタルはこの夜のお散歩が始まる数日前にボタンそっくりの眷属を生成し、コートのボタンと交換していた。セイメイはクリスタルを疑わないから、なんの問題もなく交換することはできた。
もちろんインベントリに
とはいえ、肌寒くなってきた以上、セイメイはどうせコートをインベントリにしまわずに出しっぱなしにすることもクリスタルは予想していた。
あの少年にはそういうズボラなところがある。
――ゆえに、9割は成功するとは思っていた。
(だけど1割も、失敗する可能性があったんだわ)
成功したのは運だった。もちろんそれは幸運だ。吸血鬼の集団と接敵することは考えていなかった。実家から自分を呼び戻す連中がいるなんて思っていなかったからだ。
だから、セイメイが自分を捨てたなら、冬が終わる前に偏在を自力で取得することをクリスタルはずっと考えていた。この荒野に潜伏し、戦うことで刻印深度を高めようと思っていた。
日数がかかればかかるだけ、セイメイがコートをインベントリに仕舞ってしまう危険は上がっていく。
強引に戻ることはできない。セイメイには次元魔法があった。クリスタルはセイメイが転移を覚えていることは知らなかったが、セイメイが自分を連れ出すならば覚えているだろういう推測ぐらいはできた。だから先程のように転移を使って逃げ出すことは予測していた。
追いかけるためにはスキルが必要だった。セイメイを納得させるための――つまりは家に帰りながらセイメイと一緒にいられるようにするスキルが必要だった。
(セイメイは、私を家に返したかったのよね?)
どういうつもりかはわからない。でもそういう良識を持っている人間だということは会話からわかっている。子供は家族と一緒に暮らすべきとかそういうことでも考えたのだろうか。
だからセイメイを納得させるためにスキルを得る必要があった。それが偏在スキルだ。
今日は良い夜だった。その習得のための修業の時間が短縮された。吸血鬼たちのおかげだった。
加えて、よくわからない連中。たくさんの命が、クリスタルのために消費されてくれた。
ありがとう。感謝します。幸運だ。幸運でしかない。稀なる幸運をクリスタルを噛み締め――偏在がクリスタルの意識を分割する。
大量に体力や魔力を消費し、意識を切り分ける。自分が二人になる。なってしまう。強力な精神ステータスが分裂し、霧散しようとする心を押し止める。
――クリスタルは、増えた意識を眷属に移した。
移す先は遠方にある、コートに仕込んだボタン型の眷属だ。眷属の繋がりを辿って、クリスタルは分割した自分の意識を眷属へと移した。
(へぇ、これって)
この時点で、クリスタルは偏在というスキルがどういうものかを理解し、習熟し、二つ目の特性を取得した。
これは驚くべきことだ。しかし即座に第二特性を取得することは天才ならば稀にあることだった。
武の才覚に秀でた者が剣術スキルを取得後に、剣を一度振っただけで剣に関わるスキルの特性を得た――というのは魔法刻印について学んだ人間なら何度でも聞いただろう話である。
なお、この時点で、クリスタルを完全に殺せる人間は世界で数人程度になった。
偏在とは、条件が揃えばそれだけの極悪さを有するスキルだからだ。勧めたのはセイメイだった。少年は自分で自分の首をしめていた。
(セイメイ、私を強くしたくないなら、私から離れたかったら弱いスキルを勧めればよかったのよ)
それでもセイメイなら友達だからという理由で弱いスキルは勧めない。そういう信頼が彼にはあった。
不器用で、それでも優しくて誠実なセイメイを思い出しながら、クリスタルの二つ目の意識がセイメイを認識する。
どこかの地下らしき場所で毛布を布団代わりにゴロゴロしているセイメイ。嬉しそうではない。どこか気落ちした様子だった。
クリスタルは、セイメイと再会したなら彼を怒鳴りつけて、散々に甘えてやろうと思っていた。
でもあんまりにも彼が寂しそうだったから怒る気にはなれなかった。
仕方ないわね、とクリスタルの分割された意識は狼へと変身し、ワンと鳴くとセイメイへと寄り添うことにした。
この時点で、クリスタルは目的を達成していた。
セイメイが何を考えているかは、なんとかして聞き出すべきではあるのだが……これでいいか、と現時点での納得を得る。
(とりあえず、甘えよう。酷いことされた分だけ、甘やかしてもらおう)
幸福がクリスタルを満たし――。
――正面に見知らぬ誰かが立っていた。
それは道士服の胡散臭いイケメン。SSRレアリティのキャラクター、破軍である。
「アンタ、誰?」
クリスタルは問う。危険は感じていた。だが、クリスタルはこの時点で完全に無欠に無敵だったので気にならなかった。
クリスタルにとってセイメイとのつながりが復旧するというのはそういうことだった。偏在とはそういうスキルでもあった。
だから攻撃しなかった。慢心だった。油断でもあった。油断して、
「破軍デス。貴方はこれから私の主の部下デス」
それは回避も防御も不可能な自然すぎる洗脳スキルの発動だった。
クリスタルの分割された意識の一つが完全に洗脳される。
クリスタルは即座に本体をセイメイの傍にいる狼に移し――しかし、そもそもがどちらも本体であったので、意識を一つ奪われた程度の感覚しかなかった。
思考の一つがやられた、とは思ったが別に残念とも思わなかった。
だって本懐はすでに達成していたから。セイメイのそばにいられているのだから。
ゆえに、
(あー、洗脳スキル。そういう刻印持ちか)
あの道士の洗脳、強力すぎた。相応のデメリットがあるのだろう。感覚からして――極短時間の完全洗脳能力。
短時間なのは、問答無用で絶対確実に洗脳を成功させるならそれぐらいの縛りはあるだろうという予測。
そして自分を洗脳した
相対した瞬間に洗脳を食らうなら、真正面から打倒するのは困難な相手。難敵である。
厄介だな、とクリスタルは思った。
このあとの、洗脳された側の自分がどうなるかも、簡単に想像できた。
短時間洗脳の上から長期間洗脳を重ねがけすることで完全な洗脳へと移行するのだろう。
完全に、体の一つを支配下に置かれてしまうことになる。
だが――すぐに割りとどうでもよくなっていた。
だってクリスタルはセイメイの傍にいたから。
ふわふわの子狼の姿のクリスタルは、セイメイの懐に潜り込んで、いい匂いを嗅いで、穏やかな手で撫でてもらえているとすべてがどうでもよくなってしまった。
――だから、自分の意識の一つが何をしていようとも気にならなかった。
◇◆◇◆◇
「さぁ! クリスタル・ブラッドプール! 疾く地上に降りて、僕の前に跪け!!」
新たに主人となったであろう少年――暗黒の使徒ルシフェルがクリスタルに地上に降りるように命令していた。跪けとも。
だから洗脳されたクリスタルは羽を器用に動かして、ふわりと影の台座から地上に降り、少年へと近づき、その前に跪いた。
洗脳されていても、それなりに知能も心も残っているクリスタルはくんくんと鼻を動かしている。新たな主人を得たならば、それがなんなのか確かめるべきだと思ったのだ。
眼前の少年は何かしらのアイテムなどで魅力を高めているのだろう。
セイメイに劣るものの、それなりに良い血の匂いがする。
「おい、クリスタル。セイメイとかいうのはよく知らないけど、いまからこの僕がお前の主だ。いいな? わかったら――おい、破軍。洗脳の重ねがけしたか? 他の連中に奪われる前に召喚して、契約しちゃうから縁を高め――」
少年が、跪いたクリスタルの前でべらべらと何かしら喋っている瞬間に――クリスタルの体が跳ね上がって、少年の首筋へと噛み付いていた。
(うげ、
牙が皮膚を貫通して、熱く、大量の血液がクリスタルの喉奥に流れ込んでくる。アイテム頼りの魅力が籠もった、人工物みたいな血だった。セイメイの血に比べればドブみたいな味。
それでも、主は主。新しい主の血をクリスタルはごくごくと飲んでいく。
契約の証というよりはどんな血の味か気になったからだ。少女の感覚としては引越し蕎麦みたいなものである。
――洗脳は、主への攻撃を禁止する。
しかし吸血は攻撃であって、攻撃ではない。
吸血鬼にとって吸血は食事行為だからだ。生命維持のための行為だ。生きるために必須なのだ。
「あ! ああ! ああああああ!! は、離れろ! 離れろ!!」
「う、動くナ!! 止まレ!! 吸うナ!! 離レロ!!」
道士破軍がなにか命令を重ねたが、クリスタルは少年の首筋に牙を突き立てたまま、じゅるじゅると大量の血液を吸い続けていた。
当然である。短期間の洗脳ではこういった
敵を攻撃したり、死なない程度の攻撃から主を庇うぐらいの強度はあった。だが、栄養を摂取する行為をやめさせるほどの力はないのだ。
これをやめさせたいなら、長期に渡って様々な洗脳を加え、クリスタルのすべてを掌握しなければならなかった。
今はただ、主として認めさせるための縛りしかない。
(ゲロまずいけど、吸えるだけ吸えばいいわね)
少年の体を押さえつけ、自分に命令する道士服の男を無視しながらクリスタルは新しい主がどれだけ丈夫なのか確かめることにした。
死んでもよかった。自分の吸血から生き残れれば、それなりに動いてやろう。
セイメイ以外はどうでもいい――否、そのセイメイですらテイムの縛りがなければ好きすぎて、大好きで、愛しているから自分のものにしたくて殺してしまう。
クリスタル・ブラッドプールという少女は、そういう怪物だった。
◇◆◇◆◇
――――――――――◇◆◇――――――――――
ステータス
テイム名:クー
名前:クリスタル・ブラッドプール
年齢:9
レベル:40
――――――――――◇◆◇――――――――――
◆ステータス(ポイント残:0 使用済み:205 初期10 獲得195)
力:0(+20) 体:20(+20) 器:0(+20) =20
速:40(+20) 命:0(+2) 神:0(+20) =60
知:20(+20) 魔:40(+30) 精:20(+35)=100
感:15(+20) 運:0(+20) 魅:10(+20) =25
――――――――――◇◆◇――――――――――
◆魔法刻印【真祖吸血鬼】 深度【Ⅲ】
▽第一セットスキル:『真祖吸血鬼』
・『身体強化【Ⅴ】』――全ステータスを特大上昇させる。
・『吸血鬼の祖【Ⅴ】』――神聖特攻Ⅴと生命特攻Ⅴを持ち、日光や十字架などの一般的な吸血種の弱点を持たない。
・『眷属生成【Ⅲ】』――取得スキルに合わせた眷属を生成可能。(上限10)(個体ごと設定ステータス合計100)
・『邪眼【Ⅲ】』――視線を合わせた相手に複数の状態異常を与えることが可能(眩惑・発狂・魅了)。
・『吸血鬼の変身』――霧、蝙蝠、狼などに変身可能。
・『夜の血族【Ⅲ】』――太陽が隠れている間、ステータスが50%上昇する。
参照ステータス:【知力】【魔力】 消費コスト:【魔力】
▽第二セットスキル:『影魔法』
・『魔力強化【Ⅲ】』――魔力ステータスを中上昇させる。
・『影感知』――影を感知可能。
・『影操作』――影の形状を操作可能。
参照ステータス:【知力】【魔力】 消費コスト:【魔力】
▽第三セットスキル:『偏在』
・『分割思考【Ⅰ】』――意識を【3】まで分割ができる。
・『並列思考』――同時に複数のことを思考しても脳に負荷がかからない。
・『精神強化【Ⅳ】』――精神ステータスを大上昇させる。
参照ステータス:【知力】【精神】 消費コスト:【体力】【魔力】
――――――――――◇◆◇――――――――――
◆スキル構造:
▽『真祖吸血鬼』
――スキル特性1『吸血魔法』
・耐久を無視して『魔ステータス×1』の魔法属性のダメージを与える。
※例:牙による吸血時に相手の装甲である体力ステータスを無効化する。魔法属性ダメージには相手の精神ステータス対抗が行われる。
――スキル特性2『生命転換』
・吸血で与えたダメージを自身のHPに変換する。
――スキル特性3『スキルリンク』
・他のスキルにこのスキルの効果を付与する。
――スキル特性4『魔力転換』
・吸血で与えたダメージを自身のMPに変換する。
▽『影魔法』
――スキル特性1『影の矢』
・『魔ステータス×2』の威力を持つ闇属性の魔法の矢を『1本』生成し、射出する。
――スキル特性2『影潜り』
・影に潜ることができる。
――スキル特性3『影の物質化』
・影を物質化させることができる。
・『影の矢』の属性を【魔法】から【物理】に変更できる。
――スキル特性4『領域生成』
・影が消滅しない領域を作成できる。
▽『偏在』
――スキル特性1『貴方は私で私は貴方』
・本体の意識を維持したまま、生成した眷属、分身、増殖体などに意識を宿すことができる。
・スキル発動時【知】【体】【精】ステータスがそれぞれ20以下の場合、スキルは発動せずに【気絶】する。
――スキル特性2『私は私でしかない』
・分割によって分かたれた意識すべてが本体となる。
・存在する意識すべてが滅ぼされない限り命ステータスの消費は行われない。
・偏在によって意識を移した対象のステータスを本体と同じものとする。
――――――――――◇◆◇――――――――――
◆称号
『貴種吸血鬼』:真祖吸血鬼の魔法刻印を獲得。
『ジャイアントキリング』:自身より圧倒的に格上の存在を打倒した証。自身よりレベルが高い相手へのダメージが25%増加する。
『疾風迅雷』:難易度の高い戦闘で一秒以内で勝利を収めた証。相手に与える最初のダメージを50%増加する。
『同族狩りⅡ』:同族を多く殺した証。自分と同じ種族へのダメージが50%上昇する。
『大量殺人Ⅱ』:人間を多く殺した証。罪の証明。種族人間へのダメージが50%上昇する。
――――――――――◇◆◇――――――――――
◆
・この情報を閲覧するには権限が必要です。貴方は権限を保持していません。
・肉体を構成する血液がセイメイのものだけに変わっています。
・吸血回数、吸血量、吸血した血液の質、体内の血液量から内部好感度の増加が行われています。(好感度5500)
・セイメイのためならば肉親を含めた全人類を殺害できる程度の執着を抱いています。
・同族を殺し、大量殺人を犯したことで真祖の
・貴女は世界のメインプレイヤーたる人類よりも上位の頂点捕食者であることを自覚しています。
・テイムの縛りが解ければ――貴女は本性を現し、
・おめでとうございます。この世界は、ただ貴女のために消費される血袋です。
――――――――――◇◆◇――――――――――
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