030 彼らがここにいる理由


「クリスタルの、夜の王国ダクキンの生徒会長がおかしい」

 転生者であるむっちー――本名、宗像茂蔵――は、その疑問を己一人で抱え続けることができなかった。

 東京二十三区内にある魔族コミュニティの集会所でむっちーがそう漏らしたとき、彼の周囲には吸血鬼キャラクターや鬼族などの魔族キャラクターを契約者として持つ転生者たちカオスオーダーが多くいた。

「クリスタルが? どういうこと? むっちー」

 サムさん! むっちーは近づいてきた女に喜悦の混じった声を上げた。


 ――女の名はサニティー・ナハトナハト。このコミュニティ『魔界同盟』の代表である。


 十二歳ぐらいの少年のむっちーと違い、サムさんは大柄の成人女性だ。

 転生者たちはある程度の年齢を転生時に選べることができた。サムさんはそのときに選べる最年長を選んだのである。

 転生後のスタート時、大人の肉体は活動がしやすいのだ。大人であるということは行動の自由度が高く、夜半に活動しても補導されるようなことがなくなる。有利が多いのだ。

 ただしメインストーリーの序盤が学園都市の学園内で起きる以上、年齢の有利だけ、メインストーリーとの関わりの多くを捨てることになる。

 メインストーリーで登場する人物の多くはイベントの起点になりうるキャラクターであることを考えれば、その繋がりが得られないことは、肉体のメリットよりもデメリットの方が多いようにむっちーは思っていた。

(若い方が寿命も長いし……)

 完全に転生者の有利を捨てに来ているサムさんは肩に小さな鳥を止まらせていた。

 その小鳥は彼女が契約しているSSRキャラクター、夜の王国の九人の領主の一人、銀嶺公主たる妖狐ムラサメの変化した姿だ。

 銀嶺公主ムラサメ――公主である彼女は有り余る資産と権力を用い魔石を買い占め、深度Ⅲの限界値であるレベル60に到達している。このコミュニティ最強の存在だ。

 ただし長命種の強者であるムラサメは元々深度Ⅳ、レベル80だったキャラクターである。

 彼女はカオスオーダーと契約することで弱体化する珍しいキャラクターでもあった。

 また、いくつかの有名イベントの起点キャラクターでもあるものの、ムラサメの所属する妖怪勢力の開催イベント数はそこまで多くなく、イベントの起点としてはクリスタルよりも弱い。

 そのせいか必要数量が莫大に必要な限界突破用のアイテムはサムさんでも揃えられておらず、他の転生者よりも早く行動の有利を得ているのに、未だに深度Ⅳには至ってはいなかった。

「…………」

 小鳥は無言だった。

 むっちーたちカオスオーダーが転生者であり、未来に起こる出来事を知っているということを知っているキャラクターは何人かいる。

 ムラサメもその一人だ。

 それゆえに、ムラサメの前でもこのような会話は日常茶飯事。

 ムラサメもいちいち彼らの会話に反応するようなことはなくなっている。

「あー、サムさん。あの、クリスタルの誘拐イベントが発生したみたいなんだけど」

「クリスタル誘拐イベント……ああ、あれか。父親と姉を殺す奴」

 うん、とむっちーが頷けば「誰かが助けようとしてたのか?」とサムさんが聞いてくる。助ける・・・。歴史を改変し、クリスタルを仲間にするなり、惚れさせるなり、縁を繋ごうとしたのか。

 シナリオ修正主義のプレイヤーは転生者が多く存在するこの世界では当たり前に存在する。

 また修正主義者の多くがその恩恵を得るためにソロでの活動をしていて、痕跡が辿りにくく、殺害による排除は難しい。

 原作をなぞることで未来知識の恩恵を多く受けたい原作主義プレイヤーであるむっちーたちからすると非常に迷惑な存在なのだ。

「わからないんだ。でもクリスタルを誘拐するはずの召喚士が吸血鬼にボコられてて、クリスタルはいなかった」

 シナリオ修正されてんじゃん、とこの場にいるカオスオーダーの一人が呟き、そうかも、とむっちーは言葉を返す。

「あ、ああ、でもクリスタルの痕跡は見つかったらしくて。ブラッドプールの捜索部隊が今晩探しに行くって。俺も参加するんだけどさ」

 おずおずとむっちーがそう言えば幾人かが「ロリスタルイベ、俺も参加できる?」「やはりロリスタルか。私も同行しよう」「適正レベルは?」「参加NPC誰?」と参加を表明したり、詳細を聞こうとしてくる。

 彼らは彼らで必死だ。

 契約キャラクターのメインが吸血鬼の場合、基本的にパーティーに編成できるのは魔族寄りキャラクターになる。

 アライメントの問題から吸血鬼は他の人族を生きた血袋にしか見ないためだ。

 もちろんゲーム内では吸血鬼を他種族と組ませても平気だった。

 しかし現実化するとそういった組み合わせは、ギスギスして戦闘どころではなくなることも多く、何より命ステータスがあるせいか平気でパーティー内の人族を血液タンクとして消費してしまうのだ。

 そのためむっちーのパーティーも厳選されており、主力の吸血鬼レッドベリルの他は殺人鬼である無敵大尽ブッチャー・ガッチャー。あとは吸血鬼とパーティーを組んでいてもアライメント的な抵抗の少ない冒険者学園のキャラクターと動物キャラクターで構成されている。

 クリスタルと縁を繋ぐ、またブラッドプールの捜索部隊と縁を繋げればガチャから出る吸血鬼のキャラクターが増えるだろうという下心が透ける他プレイヤーの提案に、よかった、とむっちーは安堵を内心で溢した。

「あ、ああ。大丈夫。全然枠余ってる」

 カオスオーダーの魔法刻印に備わっている通信機能を通じ、早速むっちーは自分が契約している吸血鬼キャラクターである死赤連鎖のレッドベリルへと連絡をとって、捜索隊の枠に転生者たちをねじ込んでいく。

 レッドベリルは吸血鬼種族の中でも有力な貴族キャラクターだったがいくらか無理をさせていた。だが、今が無理のさせどきでもあった。

「私は、無理か」

 契約キャラクターが妖怪メインのサムさんがそう溢せばむっちーは残念そうに(実際、このコミュニティで一番強いサムさんが来ないのはむっちーとしてはとても残念だった)「仕方ないよ」と返答する。

 吸血鬼の捜索部隊に九尾の狐を連れていけば政治問題になるからだ。

 とはいえ参加表明してくれた吸血鬼キャラクター持ちの中にはレベル20や30のキャラクターもいるため、戦力的には自分ひとりより全然安定していて、むっちーの顔は声色とは別に喜色に綻んでいる。

「むがー。なぁに喜んでんだよ。むっちー。私が行かないんだぞぉ?」

 サムさんがまだ少年の体のむっちーの頭を手のひらで掴んでぐぐぐと力を込めればむっちーは「痛い痛い痛い」と騒いでいる。誰かが「おねショタ乙」「サムさん転生前おっさんだからな」「大丈夫。俺はイケる」などの会話が飛び交う中、むっちーは遅れて「あ! 行く先は荒野だからな! 東京郊外! 荒野『第二十七号崩壊地』!!」と捜索先の情報を吐き出した。

「27? 危険度いくつだっけ?」「むっちー配信よろ」「危険度Ⅳ!? 攻略推奨レベル70って馬鹿かよ!」「いやマジ勘弁。むっちー、どうすんだよ」「マジ? ロリスタル生きてる? 死んでんじゃね?」「影魔法使いなら影潜伏あればワンチャンあるから。クリスタルは確か習得してたはず」

 様々な情報が飛び交う中、こうしてカオスオーダーたちの参加が決まった。

 辞退する者はいなかった。クリスタル・ブラッドプールというキャラクターにはそれだけの価値があった。

 未だ彼女が契約前であるなら縁を結ぶことで自分の手持ちキャラクターにすることができる。

 そうすればこの集団の中でも頭二つは抜けた存在になれるだろう。

 そういう野心があった。そういう欲望があった。


 ――誰もが、自分は死なないと思っていた。


 それはむっちーでさえも例外ではなく……。


                ◇◆◇◆◇


 TIPS:オーダー結晶

 カオスオーダー専用の刻印深度上昇用アイテム。入手手段は主にガチャ。キャラクターの重複時に少量手に入る。

 一部のイベントでも少量手に入るものの、イベントでの入手で深度Ⅳ以上に上げるなら多数のイベントでの報酬を使っての数年がかりの作業になる。苦行。無課金乙。

 とはいえ、才能のある者でさえ深度ⅣやⅤに至ることは難しいため、数年程度で確実に深度が上昇できるならとこれの存在を知った強者がカオスオーダーと契約する事例は多い。


                ◇◆◇◆◇


 吸血鬼の捜索部隊を率いるブラッドプール家が抱える八血陣はっけつじんが一人、刻印深度Ⅲ、レベル60の強者である吸血鬼の侯爵。アイオライト・デッドリィはそれ・・を見て、嗚呼――美味しそうだなと思ったものの、高めの精神ステータスを利用し、意識をすぐにその傍にいた捜索対象に切り替えた。


 ――血袋が奇妙に魅力的なことに、疑問は抱かなかった。


 目標はクリスタル・ブラッドプール。侯爵家であるデッドリィ家が仕えるブラッドプール家の令嬢だ。

 一族からは出来損ないと言われており、実際にアイオライトの目から見ても姉に数段劣る妹令嬢だ。

 また父親であるコンゴウ・ブラッドプールからクリスタルは好かれてはいなかった。

 その結果が、結局のところ教育の質に差を出し、クリスタルが姉に劣る現状を作っていることにアイオライトは無自覚だった。

 とはいえ劣る妹令嬢とはいえ、アイオライトは捜索を真面目に行っていた。

 このような召喚誘拐を許せばブラッドプール家の今後や外交に差し障りがあるためだ。

 侮辱には力で応報すべし。ブラッドプールの家訓である。

 そして、アイオライトの視線の先にいるクリスタルは、捜索部隊を見て困惑した表情を浮かべている。

 自分が探されるとは思わなかったのか。出来損ない令嬢らしい自己評価の低さだと思いながらもアイオライトは周辺警戒を指示しつつ――万が一、アビステラーや死魔頭しまず武士のような凶悪なモンスターと遭遇しては全滅する――、クリスタルへと近づいていく。

「お嬢様、探しましたよ。大変でしたね。すぐにお屋敷へと帰りましょう」

 言葉が平坦になることは仕方がないと諦める。

 この少女にそれだけの感情をアイオライトは抱いていない。表面的にも優しい言葉をかけるだけ感謝してほしいぐらいだった。

 それにサイコメトリー系スキルの持ち主がクリスタルの持ち物から採取した感情によれば、だいぶ気楽な日々を過ごしていたようだった。

(のんきなものだな。出来損ない風情が)

 自身の感情を微塵も匂わせずにアイオライトはクリスタルへと更に接近していく。

 吸血鬼の目には夜の闇は闇とはならない。アイオライトの目にクリスタルの姿ははっきりと見える。その隣の、ものすごく美味しそうで、ものすごく魅力的な血袋・・もだ。嗚呼、連れ帰りたい。連れ帰って牢で飼って――いや、捕獲すべきか。いますぐ。クリスタルよりも早くに。なんて考えていればそれは「目、こわ。やばそう。あー、クリスタル。楽しかったぜ。また会おうな」なんて言って消えてしまった。

「……は、消え……?」

 ぱちくり、と何度もその血袋――少年が立っていた場所を見る。魔法の痕跡があった。次元魔法だろうか。あれの取得難易度は高い。ブラッドプールの家でもなかなか確保できない人材だ。本当に惜しいことをした。なんだったんだあれは。いや、クリスタルに聞けばいいことか。そんなことを考えながらもアイオライトはクリスタルへと近づいていった。

 とにかく本題はクリスタルだ。あの血袋は惜しいが……当主であるコンゴウの怒りを買わないためにもまずはクリスタルを確保する必要があった。

 クリスタルは影への潜伏が使える。

 自分でさえも魅力的に思って捕獲を考えてしまう少年を追いかけてこの場からクリスタルが逃走する危険性があった。

 それを封じるためにもアイオライトは悠然と構えながら、自分を無視できないようクリスタルに存在感をアピールしつつ「お嬢様? お嬢様?」と声を掛け続ける。

 困惑した顔をしている――ように見える――クリスタル。その正面に跪いて、クリスタルへとアイオライトは優しく声を掛けようとして、クリスタルがぶつぶつとなにかを呟いていることに気づく。

「……セイメイが……こうなることは……」

「お嬢様?」

 アイオライトがゆっくりとクリスタルに顔を寄せる。何を言っているのか。小娘らしい戯言だろうか。どうせ大したことではないだろう。遅かったとか。早く来いとかそのような。舐め腐った乳母日傘のお嬢様らしい――

「置いていかれることは、わかってた・・・・・

 それは、なにかを決断したような、力強い言葉だった。

 アイオライトの胸元に、クリスタルの小さな手が添えられた。

「……――あ?」

 激痛はなかった。なぜならアイオライトは即死したからだ。クリスタルの小さな手から放たれたの影の矢が、アイオライトの体内に潜り込み、体内で具現化していた。

 遠くにいた吸血鬼たちは見た。アイオライトの背から十本の花のように影魔法が大輪の華を咲かせた瞬間を。命ステータスを消費し、アイオライトの死体が即座に消え去るものの、その暴挙に吸血鬼たちは動揺の声を上げる。

 いや、動揺の意味はそうではなかった。

 クリスタルが暴れる想定はしていた。召喚士に召喚誘拐された以上、敵の手駒になっている危険性は想定されていたからだ。

 アイオライトもその危険性はわかっていた。だから一番レベルの高いアイオライトが前に出たのだ。

 クリスタルとアイオライトの間には絶対的なレベル差があった。魔法刻印の法則で、格上に格下の攻撃が通りにくくなるというものがある。つまりはレベル差があれば魔法刻印の作用でダメージ減衰が働くのだ。であるならば、高位の吸血鬼であるために高いHPを誇るアイオライトであれば、どのような攻撃をクリスタルから受けようとも、一撃で殺されることはないと踏んだのだ。

 そこに本家の令嬢であるクリスタルが誘拐されてどんな顔をしているかという悪趣味な興味が皆無だったかと言えば、そんなことはなかったのだが。


 ――油断だった。ゆえに一撃で、レベル60の吸血鬼は殺された。


 吸血鬼たちにははっきり見えなかったがクリスタルの小さな手には、影がまとわりついていた。おんなのこクリスタルの腕を模した、九体の眷属で作られた、九本の影の補助腕。

 魔ステータス40。移動も何もできない、他のステータスすべてを捨てた、攻撃特化の眷属。

 クリスタルは呟いていた。アイオライトを殺したことなど何も思っていないような口ぶりだった。

「わかっていたわ。全部わかってた。貴方たちを見た瞬間に全部わかった。セイメイが全部全部こうなるって。こうするって決めて。こうなったって」

 ジャラジャラと虚空から魔石粒がクリスタルの手に落ちていた。インベントリ――空間収納から取り出される魔石だ。彼女が狩りで集めた魔石の他にも、セイメイの作業をずっと見続けることで学び得た、こっそりとダンジョン苔から採取した魔石粒もそこには混じっている。

 その魔石粒がクリスタルの手の中で消えていく。次々と消化されていく。

 収穫の魔法。レベルアップだ。

 セイメイの枷が外れた彼女は、自らを自らで強化し始めていた。

 そうして、狂った目の彼女は宣言した。

「私は……私はッ! 貴方達を殺して、刻印深度を上げてやるッッ!!」


 ――もちろんそこには、なんの恨みもないのだけれど。


                ◇◆◇◆◇


 TIPS:アイオライト・デッドリィ

 ブラッドプールの八血陣が一人。川の如く流れる蒼血の王。1000年以上の時を生きた高位吸血鬼。

 現在は日本にいるものの、ヨーロッパに本領を持つ侯爵級の吸血鬼。ロードオブブラッドの一体。

 人類含め様々な勢力から掛けられている賞金は細かいものを含めて現在、総額300億ユーロをオーバー。


 暗殺ギルドに所属する無敵大尽ブッチャー・ガッチャーは100人以上を殺している正真正銘の連続殺人鬼だが、アイオライトは30万以上の人命を奪い、いくつかの小国の崩壊などにも関与した正真正銘の怪物である。


 曰く、生きた災害。


 始祖たる真祖ではないものの、高位吸血鬼特有の高い戦闘力と生命力を誇る。

 また、長い歴史の中でヨーロッパの諸国はアイオライトを倒すために数多の強者を送り込んだが、アイオライトは基本的に護衛の眷属と共に行動しているために討伐は困難であった。

 加えて問題なのは、彼の頭が良いことである。

 罠を掛けても高い知能で見破るため、蘇生封じや蘇生地点変更などに引っかかることはなく、罠を見破ったうえで、自分に挑みに来た強者を罠にかけて討ち取ることも多い。

 さらに最悪なのは、この吸血鬼が強者と相対すると自殺を厭わないことだ。

 絶対に勝てないとわかると自殺して逃亡することも多く、吸血鬼に敵対的な絶対強者が現れると徹底的に逃げて寿命勝ちすることも多い(そのあとは悠々とその強者の一族を根絶やしにする)。

 なお本人も自覚しているが、千年生きた吸血鬼なのに刻印深度がⅢなのはその逃げ癖のためである。

 彼は強くなるための努力を怠っているのだ。

 もっとも基本性能の高い強力な刻印を持つ化け物が人類を狩るだけならば、深度Ⅲレベル60あれば十分以上に脅威となれるのだが。


 カオス・オーダーのゲーム本編では吸血鬼関連のイベントで出てくるキャラクター。

 とはいえ敵対時のグラフィックはモブの幹部吸血鬼扱い。戦闘時グラフィックもレアモブと同じものが使われている。

 また、コミカライズでモブ顔吸血鬼として3コマ出演した。アニメではモブ顔で出たが3秒で瞬殺されている。

 プレイヤーたちからの評価は名前のある雑魚。ゲームではプレイアブル化はしていない。


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