第139話 家族会議
曽川君に俺達がルトゥールだって事がバレてたのが発覚してから少しして。
宇良さんにも言っておく事にした。これからまだまだ大学生活で一緒に居る機会は多いだろうし、これまで付き合ってきて、簡単にバラすとは思えなかったからだ。
反応曽川君と一緒で知ってたみたいな感じだった。曽川君ほど確信はなかったみたいだけど、やっぱり仲が良い人にはバレてるみたいだな。
「これまで俺達の正体がバレてないのは、運が良いのか、知り合いの民度が良いのか」
「両方じゃないかしら? 感謝しないとね」
友達にもステータスの運にも感謝感謝だな。俺達が気持ち良く配信者活動出来てるのは皆さんのお陰です、ええ。
「じゃあ今日もいつも通りお願いします」
「はい。お任せください」
でっかい家に引っ越して、何が一番苦労するのかって、掃除なんだよね。一応母親ーズや、俺達も掃除はしてるんだけど、家がデカすぎて手が回らない。丸っこいお掃除ロボも複数使ったりしてるんだけどね。
って事で、週に一回お掃除を頼んでる業者がある。自室とかは配信者部屋は自分達でやるけど、それ以外の場所とかジムとかは業者さんにやってもらった方が良いよねって事で、引っ越した当初からお願いしてるんだ。
「スキルを取ってお掃除ロボを改造してやろうか」
「出来そうなのがステータスボードの怖いところよね」
掃除のスキルを取ったりした方が良いのかな? 業者さんに毎回頼むのも結構お高いからなぁ。お金に困ってないけど、少し考えどころではある。
「普通はこの規模の家ならお手伝いさんとかが居るんだろうな」
「そういうのも後々必要になってくるのかもしれないわね」
でもなぁ。あんまり仲良くない人が長時間家にいるのはなんか落ち着かないんだよね。かと言って知り合いを雇うのもなんか違うかなって。いくらお金を渡してやってもらうにしても、作業はほぼ雑用だからね。知り合いにやってもらうのは申し訳なく思っちゃう。
「ちゃんとした所と長期契約とかするべきなのかな。それならそのうち慣れるかもしれないし」
「それが一番現実的かしらね」
母親ーズと相談しよう。一番接する事になるのは二人だろうし。
「それでは3対1の多数決でコーギーに決定という事で」
「ふぐぅ」
定期的に開かれる家族会議。
開催頻度はまちまちだ。何かを決める時に開かれる。
今日の議題は犬猫会議。
夏ぐらいからずっと買いたいと言っていたのがいよいよ大詰め。色々調べたりしてるうちに結構時間が経ってしまった。
で、俺の推しは見事に多数決という数の暴力に負けてしまった訳だ。アラスカンマラミュート可愛いと思うんだけどなぁ。
「じゃあ今度の休みにみんなでペットショップに行くって事でよき?」
「ええ。専門の人の話も聞きながらペット用品とかも揃えたいわ」
「楽しみだわ」
最初に飼いたいって言った俺達よりも、母親ーズの方が楽しみにしてる節がある。まあ、基本的に家で過ごしてる二人だからね。新しい家族が増えるのは万々歳なんだろう。
最近は趣味でヨガも始めたらしいけど。健康的で何よりです。家にあるジムのスペースで二人ともなんたらのポーズとか言って楽しそうにやってるのを見た。
犬を飼ったら散歩とかで更に健康的になるんじゃないかなと思ってます。
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