第六章 大学生活の日々
第132話 アパレル
長い夏休みが終わって大学生活に再び戻ってきた。俺と梓、宇良さんは割と詰め込み気味に講義を取ってるからそれなりに忙しい。
「最近やっと涼しくなってきたな。秋服とか買いに行きたい」
「良いわね。今度時間をとって行きましょうか」
イケメンたるもの身嗜みもしっかり整えないとね。まあ、どっかの勘違い大学生みたいに全身高級ブランドで固めたりはしないけど。あの人達って大学生になったら急に湧いてくるよね。お金に余裕が出来たって事で、そういう方面にも力を入れてるって事なんだろうなぁ。
別にディスってる訳じゃない。でも流石に全身はちょっとお下品じゃないかななんて思っちゃったり。まあ、この辺は個人の感性ですかね。俺は服はそうでもないけど、小物系はブランド品を使ってるし。
BVLGAR◯最高。あの輪っかが可愛いんですよ。財布とかキーケースとかその辺はそれで統一させてもらってます。
「あーむしろ自分でデザインしてアパレルを立ち上げるのもありか。普段俺達が着てたら自然と宣伝になると思わない?」
「なるほど。ありかもしれないわね。幸いスキルでそういうのはなんとかなるんだし」
俺達は注目の的だからね。未だにスカウトは学校近くに張ってるし、盗撮も止まってない。幸いなのは言い方が変だけど、まともな盗撮ばかりだって事か。
SNSで見てる感じだと、俺達を貶めるとかそういうのではなくて、アイドルの写真を撮ってきゃっきゃしてる感じ。
このままの状態なら良いけど、そう上手い事いくは分からない。運が適当に仕事してくれる事を祈る。
「スカウトは家に来る事は無くなったけど、学校で毎日の様にいるもんなぁ」
「諦めが悪いわよね」
最初の方はスカウトは普通に家に来る事があった。大学生になってほとんど容姿を隠さなくなったのも大きな要因だと思うけど、ボロアパート時代にこれがなくて良かったなって本気で思ってる。
今の家ならセキュリティもちゃんとしてるし、一回面倒になってまとめて迷惑行為として警察に通報したら家には来なくなった。
俺達はこれからも芸能事務所に所属する予定はない。自分達で大体の事が出来るのに、所属する意味も特にないし。
仮に所属するとしても、そんな迷惑行為をされてはい分かりましたってなる訳がない。俺達が金の成る木ってのは理解してるけど、ほんとにほどほどにして下さいって感じ。
それにこれからはテレビ離れが加速していくんだ。そこまで無理して芸能人になってテレビに出なくても、YeahTubeでチヤホヤされるのは事足りる。
俺達には事務所に所属するメリットはほぼ皆無なんだよね。
「さてさて。アパレル会社を立ち上げるってなると、色々調べないとな」
「そうね。お金やアイデアはあるけど、他に何が必要なのかしっかり確認しないと」
店舗を持つべきなのか、ネット販売オンリーでいくのか。その辺もしっかり考えよう。まだネット販売系は本格的とは言えないからなぁ。
宣伝は俺達が着てたら、広まっていくって安易に考えてる。盗撮してる人が勝手に広まっていくんだもん。せっかくだから有効活用させてもらおう。
後は流行りも調べたりして、しっかりとしたデザインを考案する事ぐらいかな。その辺は未来の知識とスキルにお任せする事にしよう。
ほんと、ステータスボードさんには感謝っすわ。
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