第94話 卒業式


 「合格ヒーハー」


 「ちゃんと番号があるわね」


 三月上旬。家のパソコンで東大合格発表を確認。しっかり俺と梓と番号があって、無事に合格する事が出来た。


 「あんた達、もっと喜びなさいよ」


 「そうよ。私達の方が胃をキリキリさせてたわ」


 我が家には梓の母親も来ている。一緒に合格発表を見るためだ。二人は15分前ぐらいからかなりソワソワしていた。何回もiPhon◯を開いては閉じ、開いては閉じを繰り返していたからね。俺と梓は正直落ちる気がしなかったので、余裕をぶっこいていた。


 で、いざ合格しても淡白なもんだから、何故か呆れたような視線を向けられる。

 だって学力100様が味方についてるんだぞ? 変なチョンボさえしなけりゃ、合格出来るって確信があったからね。


 「はえー。我が子が東大ねぇ。未来から戻ってきたって、あんた達はそんなに賢かったのかしら?」


 「そうねぇ」


 母親ーズはまだ信じれてないようだ。

 まぁ、回帰しただけじゃなくて何故かステータスボードってチートまでついてきたから。そりゃ、調子に乗るに決まってるじゃん。


 「とりあえずおめでとう。良く頑張ったわね」


 「おめでとう」


 「「ありがとう」」


 ってな感じで大学受験はこれで終わり。お疲れ様でした。ちゃんちゃん。




 「瞳を閉じればーあなたがー」


 そしてなんやかんや卒業式。これが終われば明後日は卒業旅行だ。定番の卒業ソングを歌って卒業式を締めくくる。


 「みんな合格出来て良かったね!」


 満面の笑みで言ってくる曽川君。

 卒業式には彼女の彩綾さんも来てるらしい。この笑顔見たら心臓が破裂したんじゃなかろうか。破壊力が抜群だ。


 曽川君も無事青学に合格出来たみたいで、るんるんである。一年の頃は平均点も怪しかったのに、よく頑張ったよなぁ。


 努力出来るって凄いよ。俺なんか、最近は何かあったらすぐにスキルに頼ろうとするから。急にステータスボードが無くなったらどうするんだって話だ。


 まぁ、そうなったら素直に何もかもを諦めるんだけど。貯金も投資もしっかりしてある。普通に豪遊して暮らしても寿命まではなんとかなるからね。

 ルトゥール突然の引退も謎があって良いんじゃないかと思ってます。




 式が終わった後、クラスのみんなと写真を撮ったり、寄せ書きなんてのも書いたり。

 何故かサインを求められたので、危うくルトゥールって書きそうになったりもした。


 俺と梓は万遍なく仲良くなってたので、結構引っ張りだこだった。曽川君と新田くらいかな。より親交を深めたのは。こう考えると少ないかもね。


 そういえば中学の頃はファンクラブチックなのがあったのに、高校ではないな。

 ちょっと悔しい。いや、実は俺達が知らないだけで隠れて存在してたのかも。


 悔しいからそう思いたい。



 「三年間お世話になりました」


 正門前でぺこりと頭を下げる。

 楽しい三年間だった。俺的にはしっかり青春出来たかなと思う。でも曽川君や新田以外にも、もっとみんなと遊びに行ったりしたら良かったかなとも思う。


 動画配信やら競馬やらでちょっと忙しかったからなぁ。大学ではもう少しはっちゃけようと思います。


 なんにせよ楽しかった。大学ではもっと楽しむぞ。



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


 はい。って事で高校編終了です。お疲れ様でした。


 なんかめっちゃ長くなっちゃった。さっさと大学に行こうと思ってたのに、話が脱線しまくり。もっと綺麗にまとめられるようになりたいもんですな。


 閑話を挟んでの次章は大学編。

 少ししたら新居に引っ越すので、もっと配信とかを出来るようになると思います。

 こんな配信して欲しいみたいな要望があったら、是非コメント欄にて。

 全部採用出来るか分かりませんが、参考にさせてもらいます。


 ではではまた次章で〜。


 あ、作者は他にも作品を更新してますので、良かったらそちらもご覧下さーい。

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