第93話 東大受験


 「おぉ。周りの人達は全員勉強が出来そうな面構えだ」


 「そりゃ日本最高峰と言っても過言じゃないもの」


 受験当日。高校三年間の集大成を見せつける時がきた。いつか配信で学歴マウントをとる為にも、絶対に合格しないといけない。


 周りを見ればいかにも勉強が出来ますって人達がゾロゾロといる。

 俺と梓は調子に乗ってバチバチに決めてきたんだけど。


 いつもは人前に出る時はお互い注目されるのが面倒で軽く変装するんだけど。

 今日は髪の毛のセットから、服、梓はバッチリメイクまでしてフルカスタムだ。


 《基本情報》

 名前 谷圭太

 年齢 18

 身長 185cm


 学力 100/100

 運動能力 70/100

 容姿 100/100

 運 70/100


 【歌Lv6】 【競馬Lv5】 【スロットLv2】

 【パチンコLv2】 【麻雀Lv3】 【性技Lv5】

 【作詞作曲編曲Lv6】 【作画Lv6】 【楽器Lv6】

 【編集Lv6】 【音感Lv6】 【健康体Lv5】

 【護身術Lv5】 【良匂Lv5】 【話術Lv5】

 【カリスマLv5】 【エンパシーLv5】

 【危機察知Lv5】 【変装Lv5】 【FX】


 残金 12,000,000円


 《基本情報》

 名前 中村梓

 年齢 18

 身長 172cm


 学力 100/100

 運動能力 70/100

 容姿 100/100

 運 70/100


 【歌Lv6】 【編集Lv6】 【料理Lv5】

 【麻雀Lv1】 【性技Lv5】【作詞作曲編曲Lv6】

 【作画Lv6】 【楽器Lv6】 【音感Lv6】

 【メイクLv5】 【健康体Lv5】 【護身術Lv5】

 【良匂Lv5】 【話術Lv5】 【カリスマLv5】

 【エンパシーLv5】 【危機察知Lv5】

 【変装Lv5】


 残金 12,000,000円


 見ての通り、この日の為に気合を入れてる意味も込めて容姿を100まで上げた。

 気合いを入れる場所が違うって? それはそう。学力を早い段階で100に上げたから、気合いを入れる数値が無かったんだ。


 でもその甲斐あって、俺達は滅茶苦茶注目されている。かなり場違いなんじゃなかろうか。普通なら顰蹙を買いそうなもんだけど、カリスマさんが良い仕事をしてるんだろう。


 マジで普通に注目されてるだけなのだ。

 俺と梓は気持ち良くて仕方ない。承認欲求がかなり満たされた。みんなの集中力を乱したりしてないだろうか。

 むしろ、いいもんを見れたとプラスに捉えてくれると嬉しいんだけど。


 受験は二日かけて行われる。

 明日はどんな格好でこようかな。




 「受験お疲れ様でしたー!!」


 「でしたー!!」


 受験終了。俺と梓は文句なしの手応え。

 あれで落ちるなんてありえないね。万が一落とされたらハッキングのスキルを取得して何かしらあるであろう不祥事の記録をばら撒いてやる。


 そんな内心はさておき、同じく受験の終わった曽川君や、チャラ男の新田、梓で打ち上げをしていた。


 結果はまだだけど、ようやく勉強地獄から解放されたって事でね。やっと一息つける訳ですよ。場所は普通のファミレスだけど。


 チャラ男だけは既に警察学校に進む事が決まってるけどね。パパがそれなりにお偉いさんらしいから。その道に進むらしい。

 何かあったら助けてもらおう。今の所お世話になる予定はないけど。競馬の脱税がバレたらヤバい事になるな。


 「後は卒業だね。悲しくなるよ」


 「卒業旅行があるだろうよ」


 曽川君がしんみりした事を言うが、チャラ男が言うように卒業旅行がある。

 今いるメンバーで、合格発表が終わった後に行こうって話をしてるんだ。

 

 海外に行こうなんて話もあったけど、結局大阪に行く事になった。ユニバーサルなスタジオでジャパンしまくってやる。意味が分からんか。


 「まさるも行けたら良かったのにな」


 「向こうの学校の子と行くみたいだし仕方ないわ」


 まさるも誘ってみたんだけど、残念ながら日程が被ってしまった。やっぱり高校が別々になると疎遠になっちゃうよなぁ。

 大学進学したら時間に余裕が出来るだろうし、もっと遊びたいもんだ。

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