第83話 色々


 「素晴らしい対応でした。さっきの店と比べると普通に応対してくれるだけで大満足だけど」


 タクシーですぐさまジャガーが売ってるディーラーさんのところに向かい、そっこーで契約した。

 ジャガーのセダンタイプ。色は黒。目玉が二つあるやつね。あれカッコいいなと思ってたんだ。

 圭太君大満足であります。


 「圭太ってなんでジャガーが好きなのかしら? 回帰前から好きとは言ってたわよね?」


 「え? なんとなくだよ。エンブレムがカッコいいなぁって思ったのがキッカケだけど」


 ホクホク顔の俺に梓が聞いてきた。

 特にジャガーが好きな理由なんてない。エンブレムがカッコよくて、回帰前にもう少し稼いでたら乗りたいなとは思ってたけど、それだけだ。

 そこまで滅茶苦茶こだわりがある訳ではない。


 「勢いで買っちゃった感は否めないわよね」


 「確かに。車庫証明やら面倒だな」


 まぁ、その辺は割愛で良いだろう。

 納車には少し時間が掛かる。気長に待つとしようぜい。




 「で、こうなるわけよ」


 「なるほどー! わかりやすい!!」


 中間テスト前。いつもの様に勉強会をしている。

 志望校を決めた曽川君の学力はメキメキと、それはもうメキメキと伸びている。

 学力100と話術のお陰なのか、教えるのが中々サマになってきてるんだよね。教師としても大人気になれるだろう。ブラックすぎてなろうと思わないけどさ。


 中間テストが終わったらすぐに三回目の東大模試、そして車の納車とイベントが目白押し。

 バイクも買いたいなぁなんて思ってるんだけどね。それは家が完成してからにしようかと。

 ボロアパートとかに置いてたら、普通に邪魔だし盗難されそう。車も気を付けないとね。





 「FXマジでやばいな。株とは比べ物にならないぐらい稼げる」


 「その分危険性が高いんでしょ? 私からしたらギャンブルと変わらないわ」


 株でチマチマと稼いでたのが馬鹿らしくなるぐらいハイペースで稼げる。

 勿論梓が言うように危険性はあるけど、それはスキルの力にお任せ。全面的に信用してますよ。

 貯金もちゃんとしてあるしね。


 「そういえば今年って政権交代があったな」


 「あー安○さんが返り咲くんだよねぇ」


 その前に投資もしておかんとな。

 未来知識が少しずつズレてきてるとはいえ、多分政権に影響を及ぼす程じゃないはず。

 正直政治にはカケラも興味はないが、必要な情報は追っておかないと。




 「あーやっぱり歴史は変わらず」


 「ちょっと期待してたんだけどね」


 オルフェが凱旋門で負けた。

 やっぱり最後の直線は斜めに走っちゃって。


 「何度でも言うけど、やっぱり池○騎手に乗って欲しかったよなぁ。スミヨ○騎手が悪いんじゃなくて、あの癖の塊を御するのは、時間が掛かると思うんだよ」


 ほんと。何回見ても後少しなんだよ。

 どうにかして歴史を変えてやりたかったぜ。

 日本馬が凱旋門に勝てるのはいつになるんだろうか。これは俺が馬主になるしか!!


 「スキルで良い馬を見抜く感じのを取れば良いんじゃないかしら?」


 「良い馬は大手にお金の暴力で持ってかれるんだよ」


 お金の暴力なら俺も負けないけど。

 まぁ、まだまだ先の話だな。ってか、俺が馬主になると未来の競馬知識も色々変わって困る。

 スキルがあるから当たり馬券は分かるだろうけど、俺が介入したせいで俺の好きな馬が勝たなくなったりするのは嫌なんだよなぁ。


 キタサンブラッ○とか。

 あれだけは邪魔したくない。

 アプリの歴史とか変えたりして今更だけどね。

 


 

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