第4話  不機嫌な幼馴染

やってしまった・・・


勢いでその辺を歩いてた男子を捕まえて即席の彼氏に仕立てた。


すぐタネ明かしして、なーんだってなる筈だったのに


『あんたの旦那が女生徒をお姫様抱っこしてたよ』

そんな知らせが届くまでは


いや彼に限ってそれは無い。

多分怪我した生徒を保健室に運んだとかだろう

・・・だけどこのモヤモヤはなんだろう。

航大は言い訳もしなかった。

そうして私達はわかれた


『彼泣いてたんじゃない?』


親切なお兄さんに『早く仲直りしな』って、言われ駅前で別れた。

コレだよ!この爽やかさよ!


連絡は中々来なかった


あたし教えたよね『報・連・相』


もう、ほんとに浮気しちゃうよ。


*


その日夜中の1時まで待ったけど

彼からの連絡はなかった

私は初めて眠れない夜を過ごした


*


翌日

多少不貞腐れながも彼の家に向かう。


毎朝2人で登校する日課だけは無くしたくない


そろそろ許してやるか。

こちらから折れるのは嫌だけど

彼とのつながりを絶たれるのはもっと嫌だった。


そしてあたしは見てしまった

あたしは彼の家から女生徒と仲良く登校する彼を


「何それ!」


私はそのまま脇道に逸れて

駅へと走った!


分からないよ

どういうことなの!


昨日の噂は本当なのかもしれない。


分かったのは

彼のそばに私の場所は無いことだった。


“高校で幼馴染と甘酸っぱい恋愛生活したいなぁ”


そんな子供っぽい夢は初手から詰んでしまったよ





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