第15話 月

俺は気晴らしに友達とカラオケにいった

「なあ、ヨシキ?シオちゃんが好きなんだろ?もう言っちゃえばいいじゃんか」と言われた、友達にはバレバレか


帰り道、空を見ると月が雲にかかり見えたり、消えたりしていた。

(シオみたいだな、シオって月みたいだ、見えたり、消えたり)

俺は手を伸ばした、月に手は届かない

シオに手を伸ばしてもきっと届かない

どうしよう。いっそゲームなんて関係無いんだとシオに言おうか

俺は少し限界だったシオに気持ちを普通に伝えたい、シオの気持ちが知りたい。

その感情は突然だった


「もしもし美咲?」

「ヨシキ、ディズニー楽しかったね」

俺は美咲に電話した


「美咲、ゴメン別れたい」

美咲はもちろん取り乱して


「いや、絶対別れない、シオのせいなの?いや、私ヨシキと結婚するもん

私別れるくらいなら死ぬから、本気だから」と言われた

「勘弁してくれ」と俺が言うと

「じゃあすぐ来て、じゃないと手首、切るから」と言われ

「分かったすぐ行くから」と言って美咲の家に着いたら遅かった

救急車に乗った所で

美咲の親父に殴られた

月が、月が見えなかった


美咲の傷は、大した事無く縫う訳でもなくて帰ってきた、

俺は美咲の家に残され親父にがみがみ言われた。

「別れよう」と言っただけですといい

また殴られた

別れるのは自由じゃないのか?

親父に

「美咲とは別れないでもらう、美咲が落ち着くまで、家にしばらく居なさい」と言われた。

俺は学校をまた数日休む事になった

美咲は満足そうだった

「もう、美咲からはなれないでね?離れたら美咲また手首切るから」

監禁生活だ、まさかここまで美咲が

すると思わなかった。


1週間程が立ち美咲が落ち着いてきたので学校へ行った

教室へ入ると、シオが小声で

「ヨシキくんは大丈夫なの?」と聞いて来た。

俺は泣きそうになった

大丈夫なんかじゃない

美咲には気持ちがもう全くない、それに、引いていたそんな美咲と、1週間一緒にいたのだから

シオに会いたかった。

会いたかったといいたかった、だけど無理だ、また美咲が何をするか分からない。

シオはとても心配そうに俺の顔を覗き込んだ


俺は先生に呼ばれて職員室へ行った。

職員室で言われた話しは留年の事だった、出席日数が足りないのだ。

俺は投げやりになっていた


教室へ戻るとシオが

「先生なんだって?」と聞いてきた

俺は投げやりに

「俺、学校辞めるわ」と言った

すると、シオは

「ダメだよ、留年だったんでしょ?

辞めちゃダメだよ、高校卒業しなくちゃ、ね?がんばろ?ね?」

と必死で俺を説得しようとしている

食べちゃいたい、愛おしくて以前より

食べちゃいたいとゆう気持ちが強くなった。

「シオちゃん、次の時間保健室で待ってるから後から来て」とたのんだ


シオはあとからきた俺はシオに抱きついて少し泣いた、シオは俺の頭を撫でた、俺はシオを押し倒すと首にキスマークを付けた、何個もつけた

「ちょっとまた変に思われるよ?」と言うシオの忠告など耳に入らない


「痛い、痛いよ」とシオが言った

俺は思い切りシオの首を吸った

吸血鬼になった気分だった


(食べちゃいたい)

シオの首は今にも血が滲み出そうなほど、大きく内出血していた

俺は今にも血がでそうな所に歯を立てた。

「痛い」シオが泣きそうな声で言った

シオの白い首から血が垂れた

俺はその血を舐め傷口を吸った


親指で自分の口を拭くとシオの血が着いた、俺はシオの血が止まるまで血を舐めつづけた。


シオは

「キスマークじゃなくて、怪我だよ」と笑った。

(食べちゃいたいこのまま押し倒したまま食べてしまいたい)

俺は取り乱したわけじゃない

ずっとこうしたかったんだ、

初めて会った日から。

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