第14話 違う

次の日、俺はシオがくれたニットを着ていった、

シオは「似合うじゃん」といいベージュのマフラーを俺の首に巻いた

「ほらこれで風邪ひかない、ちゃんと学校来なよ?留年しちゃうよ?」と


昨日1人でお昼いたのに、シオは元気だった

「来て来て」とベランダに連れてこられた

シオはマフラーを外すと俺の首にキスマークを付けた、そして


「はい、言い訳はヨシキくんが頑張って」とイタズラに笑った

俺はそれが何だかすごく切なくて

シオを引き止めキスをした。

その瞬間風が吹きベランダのカーテンが大きくゆれた、そのおかげで

クラスみんなに見られることになった。

話しを聞いた美咲は飛んできた

「シオってなんなん?」

俺は無理やり美咲をシオから遠ざけた

美咲は泣いて


「シオとなんなん?」と

俺は

「勘違いだよ、ベランダにシオが居たけど、キスはしてない、誰かが、見間違えて噂が大きくなっただけだよ、

本当にキスはしてない」と

俺は嘘をつきとおした。

美咲は

「じゃあワガママ聞いてラブホでいいから、学校休んでお泊まりディズニーいきたい」と


俺は

「分かった」と言うしかなかった

俺は休んで美咲とディズニーに行った


3日ほど休んで学校に来てみたら

やっぱりシオは1人だった


美咲の友達に

「どうしてシオちゃん1人なの?」と

聞くと

「だって美咲が可哀想じゃんか友達が彼氏に手出したら」と

俺は

「いやでも、俺、手だされてないよ?」と

言うと

「でも仲よすぎない?美咲は、付けた覚えのないキスマークがあったって言ってたよ?シオでしょ」と言われてしまった。

なんとなく、シオは割り切ってるようだった


昼休み廊下を歩いていると、誰もいない教室でシオが一人でいるのをみつけた。

俺はシオに近づいた、

(泣いてる?)

「シオ、ゴメンこんなことになって」と俺は言った

シオは

「ちがうの」と答えた

違う?何が違うんだ?

「違くないだろ?俺のせいで1人になって」と俺は聞いた

シオは

「違う」とまた返してきた

「違くない、俺ちゃんとするから」と言ったけど

シオはまた「違う」と答えた

何が違うんだよ

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