第13話 ゲーム後半戦
学校へ行くと、シオはいつもと変わらなかった。
友達と話して、授業を受けて、うたた寝をして。
休み時間シオがいつものように
すっかり後ろを向いて俺に話しかけて来た。
「ねえ、美咲と別れないでね、私が言える立場じゃ無いかもだけど」
俺は、「なんで」と聞いた
シオは
「美咲がどれだけヨシキくんの事好きか知ってるもん、振られたらたいへんだよ。」とシオは言った
俺は頭の中で思ってた
美咲の好きは俺を独占したいだけじゃないかな?
シオが
「あ、そうだニット持ってきたの
着てみてよ、さすがに寒いでしょ?風邪引くよ、まさかコートはあるよね?」
俺は、「いや、さすがコートは無いし着ないよと」言うと、
「マフラーは」とそれから立て続けに
「ベージュのマフラー余ってるのあげるから使って、気になってたんだよね
ヨシキくん薄着だな?って暑がりじゃないでしょ?風邪ひくよ出席日数少ないんだから、風邪ひいたら留年だよ」と
俺はポカンと話しを聞いていた
俺が薄着な事
出席日数が少ないこと気にかけてくれるなんて、俺は美咲の(好き)が少し違う気がしたんだ、
浮気してないか?
女の子となかよくしてないか?
女の子と連絡取ってないか?
心配されるのはそうゆう事ばかり
俺自身を気にかけてもらったのは、
初めてだった。
実際俺もシオが異常な寒がりなことを気にかけていた。なんでも話し、なんでも聞いて、まるで親友みたいだった。
俺が頭でそんなことを考えていると
シオが
「ゲームのルール追加ね、美咲と別れない事。いい?」と言われた
「え、シオちゃんは?はひるくんとわかれないの?」と聞くと
「あー別れたし」と
「え?いつ」
「ん?昨日の夜」とシオが言った
「は?なんで」と俺は聞いた
シオは
「なんでもいいじゃん」と返してきた
別れたのかよ?なんで?昨日俺が言ったから?
いやシオはそんな簡単じゃない
俺はシオがなんでひるくんと別れたのか気になって仕方なかった。
美咲なら知ってるだろう。
俺は美咲の教室へ行った
実は俺から美咲に会いに来るのは珍しい。
「美咲」
「ヨシキ。どうしたの珍しい」
「あ、聞きたいこと少しあって」と言うと美咲は嬉しいそうに
「なになに?」と聞いてきた
「あのさ、シオちゃんとひるくんて、なんで別れたの?」
「美咲は、なんだあ、シオに聞けばいいじゃんクラス同じなんだし」と
「そうなんだけど教えてくれ無いから気になって何となく」と言うと
美咲は
「シオと仲良いんだね?」と言った
俺は
「まあ、前の席だからな」と返した
美咲は
「シオが別れた理由は、シオがひるくんを、好きになれなかったからって言ってたけど」と美咲は言った
俺は興味なさそうに
「へえ」と答えた
美咲は
「なんで
シオの別れた理由なんか知りたいの?怪しいんだけど、シオになんかいわれたの?」と
俺は
「いや、ひるくんは、優しいって聞いたばっかりだったから喧嘩でもしたのかな?っておもって」と言うと
「なんでヨシキが、気にするの?怪しすぎシオになんか言われたんでしょ?告白されたとか?」と言われ
俺は、(参った女子特有な感じの話し大きくなってる気がする)とおもった
シオに美咲が余計な事言わなければいいんだけど。
だけど俺の予感は的中した
昼休みシオはいつもご飯を食べる友達と一緒にいなかった。
シオは、1人だった。
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