第9話 星
「ねえシオちゃん放課後一緒に会わない?」昨日から決めてたセリフだ。
「え?放課後美咲といっしょじゃないの?」と、シオ
「毎日一緒な訳じゃないよ」と俺
「でも、誰かにみられたら?」と心配するシオ
「駅ビルの屋上のベンチで待ち合わせしよう、あそこ誰もいないし」昨日から決めてたセリフだ。
「あーあそこ眺めいいからたまに行くよ。分かった待ってるよ」とシオが言った。
放課後よ早く来い
そんな事を考えながら1日過ごした
一日が長い長い、天気で良かった
屋上は寒いし、シオ寒がりだからな
ダラダラと一日はすぎ、放課後になった。
美咲がいつものように迎えに来る
俺は美咲と手を繋ぎシオに
「バイバイまた明日」と言う
美咲も
「シオバイバイ」と言う
シオは
「バイバイまたねー」と言う
複雑な気持ちだ。
美咲と駅で別れ
俺はビルの屋上に向かった
屋上のベンチには
グレーのマフラーを口までまいた
普通の女子高生のシオが座っていた。
「ごめん、待った?」
「そんな事ないよ大丈夫」
多分俺はシオをまたせたんだ。
空はちょうど綺麗な夕焼けで
シオは屋上の柵につかまると
「綺麗」と言って空をみていた
俺はシオより20センチ身長が高い
シオの後ろから柵を握った
しばらく夕焼けを見てると沈み、空が暗くなり星が見えだした。
それまで俺達は何も話さなかった
「星、綺麗」とシオは呟いた
「星は気温が低いほど綺麗にみえるんだよ」と俺が言うと
シオは振り返り
「なんで?そんな事知ってるの?」と
「いやたまたま」と言うと
「以外」と言われた
振り返ったシオの鼻と頬が真っ赤で
触ると冷たかった
俺は思わずキスをした
シオは何も言わなかった
もう一度キスをした
でもシオはなんの反応もしなかった
(ゲーム)
(すきにならないゲーム)
だからなのか?
俺は何度もキスをした
シオはなんの反応もしなかった。
それでも俺はシオを後ろから抱きしめて
「オリオン座だよ」とか
「月がすきなんだよ」とか
「満月は圧倒されるけど」
「朧月も好きだな、はかなくて」とか
シオも月が好きで
「月光浴」するな、とか
いよいよ暗くなり
帰ろうか?と
「うん」とシオが言って
俺たちはビルから出た
出るとすぐ交差点で
2人で信号をまった、人が沢山通ってゆく
信号が青になり、交差点を渡り初めて真ん中に来た時、俺はシオにキスをした
たち止まり長いキスを
シオは
「誰かにみられるよ」と小声で言った
俺は
「別にいいよ」と答えた
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