第8話 残り香
俺は放課後何事もなかったように
迎えに来た美咲と手を繋ぎ
シオに
「バイバイ」と言うとバス乗り場へ向かった、バスを待っている時
美咲に
「ん?私キスマークそんな濃くつけた?」と聞かれ
「そうか?寒いからじゃね?」と言うと美咲は
「ねえ、それ上から誰かに付けられたでしょ?」と言われた女の勘か?すごい
美咲は苛立ち
「浮気してても私、別れないからね?後輩?あのいつも待ち伏せしてる子?」などと言った
「なんでもないって」と俺は言った
「ウソ、絶対浮気してる」泣きそうな顔で美咲が言ったので、俺は美咲にキスをした。
「寒いからだよ」と言って
少し気まずい帰り道が終わり美咲と駅で
別れると帰宅した。鏡を見ると確かに濃いキスマークが付いている
(消えないでほしいな)と俺は思った
夜、月が出る頃シオに電話しよう
そんな事を考えていた
窓を開けると月が雲にかかっていた
俺はシオに電話した
「もしもしシオちゃん、美咲に疑われたよ」シオは
「え?大丈夫なの?喧嘩してない?」
俺は「大丈夫だよ、心配しないで」と言うとシオは
「私のせいで別れたりしないでね。」と言った
それが俺の胸を少し苦しめた。
「キスマークなんて付けた事ないから上手く出来なくて、ごめんね」
と謝るシオ
俺は
「初シオのキスマークゲット」と言うと
シオは
「ゲームだけどね」と言って
俺の胸はまた苦しくなった
そして
「そうだよゲームだから心配するなよ
美咲と別れないし、ちなみにキスマークゲームシオちゃん負けね」と言った
虚しい気分だった。
電話を切ると今日来ていたワイシャツにシオの香水の残り香が付いていた
誰とも被らないメンズ用の香水
独特な香り俺はそのワイシャツを洗え無かった。
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