家庭科部にて 3
その日の放課後も、ここねの部活動見学について行った
「やっぱり来てくれたんだね」
家庭科部へ入部することにした。
一度入るつもりは無いと言った手前、家庭科部へ来るのはどうかと思った菜々美だったが、ここねにお願いされてやって来たのだ。
「はい。入部します!」
「すみません。今日も私は付き添いです……」
「いやーここねだけでも入ってくれて嬉しいよ。これで部としては存続できるんだし」
「結局入部してくれるのはここねだけかな。
渡された入部届を記入しながらここねは話を聞いている。
「でもまあ、聞いた話によると部活の数が増えたらしいんだけど……なんか聞いてる?」
「「あー……」」
菜々美とここねは顔を見合わせる。
新たに大量の部活動ができたという話は一年生から広がった話なのだ。ただそれをあまり言いたくない。ある種の独占欲を二人は持っている。
「言いたくないなら別にいいけどね」
「あっ、じゃあそれでお願いします」
「私もそれで」
二人の答えを聞いた花耶は気にした様子もなく、この話は終わりとばかりに手を叩く。
「おっけー。さて、じゃあその入部届は担任に渡してもらって……。ようこそ、家庭科部へ」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます