第3話 支度
「何をさわいでいる!ステラ入るぞ」
約束の時間を確認したビバームスが、隣の部屋からことわりを入れながらドアを開けて入ってくる。
「ごめんなさいビム、まだ支度ができてないの………、もう少しだけ待っててくれる?」
「………どうやらそのようだな、ではもうワンアワ後にしよう」
着替えもままならないステラの言葉にビバームスは呆れ気味に応えた。
「ビット、ステラの支度を手伝ってあげてくれ」
自らに付き従う
「それじゃあラ·ビットちゃんは着替えを、ビットちゃんは持ち物の確認をお願い、私はその間に
シャワーを浴びる事にするわ」
『…ピピッ イエスマスター』
『ショウチシマシタ ステラサマ』
ステラの言葉にそれぞれ応えた端末達は、命じられた仕事をこなす為に行動を開始したが肝心のステラは急ぐ事もなくシャワーをのんびり浴び続けていた。
「ん?あれ??シャワーが出てこない…ラ·ビットちゃーん!お湯が止まっちゃったわよー!このままじゃ風邪ひいちゃうわ!」
手元のシャワーが突然止まり、ステラは大声をあげた。
『…ピピッ シャワー丿 シヨウヲ テイシシマシタ コノママダト マタ マニアワナク ナリマス ハヤクデテ キガエナイト』
冷たい応えがかえってくる。
「わかったわ…タオルを用意してちょうだい!」
端末達は、渋々応えたステラの声からは、反省の色を読み取れなかったのだった。
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