第11話 春の終わり

今日も授業が終わり、歩いていた3人…だったが。


「あっち~。もう薄手のコートすらいらない説」

「ちょっと末莉、コート振り回さない!伸びちゃうわよ」

「でも…確かに暑いね…」

「ホント、今年はちょっと気候がおかしいわ」

「プール行きたいなぁ、プール」

「いいわね。海はべたべたするから苦手だわ…」

「サメとかクラゲとかいるんでしょ、こわい」

「キミは何処出身なのかね?」


プールに行くことが半ば確定した一同はファミレスで涼んでいた。

「あ。」

「どしたー?籠女。」

「そういえば私、水着持ってなかったや」

「あー…そうだな。私も新しいのほしいし」

「じゃあ買いに行く?」


3人はショッピングモールの水着コーナーを見ていた。すると

「か、籠女っ!籠女っ」

「ど、どうしたの末莉ちゃん…」

「これなんかどうよっ!はぁ、はぁ…」

興奮状態の末莉が籠女に差し出したのは…なんか紐っぽい水着(?)であった。

嫌という前に末莉は横から葵に蹴りを入れられていた。

「真面目に選びなさい!」

「ふぁーい…。」


「…うん、決まった。」

「私も決まったぞい」

「みんな決まったみたいね。じゃ、買って帰りましょ」



「にしても、プール…ま、確かに暑いけど、もうそんな時期かー」

「桜もまだ若干残ってるのにねー…わぷっ」


強風が吹いて、残っていた桜も舞っていく。

「…桜吹雪…今年の春も終わりかしら。」



春も過ぎ去り、夏が訪れるのであった。

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