第5話 快気祝い

「おっ、籠女。風邪はもういいのか?」

「うん。あ、お見舞い、二人ともありがとうね。でも末莉、風邪の人におでんの差し入れはよくわかんない」

「なはは!まぁいいじゃん!」

「だから言ったのに…。」


「じゃあ籠女が元気になったお祝いに、街に出るかー!」

「どこにいくのー?」

「フッフッフ…君たちが行った事なさそうなところさ」

「なんかイラっとするけどまぁいいわ」


「ここだ!」

「とりあえず騒がしそうなところって事だけはわかるわ」

「末莉が好きそうなとこだねー」


末莉が連れてきたのはゲームセンターだった。

「確かにはいったことはないけど…」

「私も縁がないわね」

「だ、だってあれでしょ?ゲームに負け続けたら、借金いっぱいになって売り飛ばされちゃうとか…」

「とりあえずその辺の誤解から解いていこうとしようか」


UFOキャッチャーコーナーにきた3人。ブタのぬいぐるみを指して、

「葵さんにはああいうのが似合うんじゃないんですかね…ぷふっ」

「蹴るわよ」


「お、大きい…っ!こんなの、お口に入るのかな…」

「何言ってんの?…あぁ、デカマーブルチョコか。喉に滑り込みそうで怖いな。」



「んん~~最近のプライズはごり押しでつまらないな~…あ、プリクラでも撮るか。」

「ぷりくら?」

「何かしら」

「ん~簡単に説明すると、写真撮って文字書いたりして遊ぶ…感じ?」

「なんで貴女まで疑問形なのよ」

「だってー私だって撮ったことない…し…」

「じゃあ撮ろー」


「ここに入るの?…3人で?窮屈じゃない…?」

「気合いだ!」

「…ボタンいっぱい…」

「とりあえず普通に撮ってみるか。そんで、こうで、こうで…こうか!」

「あはは、葵、猫ちゃん」

「そういう貴女は狸ね」

「!!」


「あはは、色々撮れたな!」

「…楽しかったね」

「そうね、悪くはなかったわ」



そうして3人はゲームセンターから帰る事となった。

…それぞれがプリクラをスマホに貼り…思い出にした。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る