第14話 ロンギヌスの槍を見に行こう(宇部線常盤駅)

2024年1月8日まで限定で、山口県宇部市にあるときわ公園にロンギヌスの槍が展示されることになった。同じくらい出雲大社にも行きたいため、2泊3日という限られた時間で山山陽本線から宇部線、美祢線、山陰本線と中国地方を半周する方法を考えた。

結果、初日は新大阪から新山口まで新幹線に乗り、新山口駅から青春18きっぷの旅を始め

朝5時に家をでて新幹線さくら号にのり新山口へ。新山口からは宇部線に乗り、海の見える駅「常盤駅」に向かう。常盤駅に着くのは10時、出発まで2時間半の観光時間を確保することができた。

常盤駅におりて想像を超えてしまったのは無人駅であったことである。有名なエヴァンゲリオンのロンギヌスの槍が公開されている駅ではお土産物の一つでも売っているものと思い込んでいた自分のうかつさである。

常盤駅で下車し、ときわ公園への道案内看板を見つけるがざっくりした地図が描かれている。関西風にその地図を表現すると「ずどーんといったら病院あるからその間をずきゅーんとまがる」となる。

「わからない。」と途方に暮れかけたが私にはグーグル先生がいることを思い出しグーグル先生の案内で20分ほどで目的地日到着することができた。

広大な敷地の公園はしらないうちに公園内に入っているような場所だった。田んぼの先に林があって池があって、どうもそのあたりが入り口だった様子である。

ロンギヌスの槍の展示場はすぐに見つかり、そこに向かって歩いていくと、前方に犬を連れた人が立ち止まっている。どうしたのかなーと近づいていくと犬は大喜びで私にじゃれついてきた。犬が私のことが気になり動かなくなってしまったとのこと。「かわいい(∥▽∥)」と思い撫でようとすると犬は逃げる。手を遠ざけるとじゃれに来る。飼い主さん曰く「このこツンデレなのよ」ツンデレの犬に気に入られたらしい。光栄である。

しばらく世間話をしながら大阪からロンギヌスの槍を見に来ましたと伝えたところ、すごく喜んでいただき宇部市民としてお礼をいいますと言われ、一人で照れてしまいました。

ひとしきり世間話をしたあとロンギヌスの槍をみるためお別れを言い、ロンギヌスの槍の前にたつ。

高さ7m、地面に刺さった部分を加味すると大きなものではあるのだが、なんとなく小さく感じてしまった。ただその精巧な作りには目を見張るものがあり、美しい曲線など素晴らしいものであった。これが期間限定なのは惜しいと思う。このままときわ公園に常設で展示をしてほしいものだと思う。

その後ときわ公園で2度目の朝食としておにぎりを食べ、カフェでお茶をいただく。公園そのものが美しい公園であり、もう一度ゆっくり時間をとり遊びに行きたいと思う。

ときわ駅から海を眺める時間も欲しかったため、早めに駅にもどり30分の待ち時間を駅から瀬戸内海を眺めて過ごす。

とても静かな町で、時おり鳥が鳴く以外は静かでのどかであった。太陽光が暑く12月末だというのに日焼けをしそうなくらい暑かった。

電車はワンマンカーでこの電車で宇部線の各駅を回る遠回りする路線をめぐる旅。宇部線の古い駅舎、ホームなどは子供のころの駅の風景にどこか似ていて懐かしさでいっぱいになる。特に小野田駅は九州福岡の二日市駅を彷彿とさせる懐かしさがあった。

ここから美祢線厚狭駅に向かい今回のメイン路線の旅が始まるのだ。


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る