きまぐれ
今日の待ち合わせは東新宿のファミレスだった。テーブル席では馬鹿げた若者たちが楽しそうに輝いている、その周りで気の狂った中年や死にそうな未亡人がふざけた料理に陰気な舌鼓を打っていた。
一体こやつらはどこから湧いてくるのかと想像し人間という生き物の奥深さを感じていると、注文を受けた不愛想なロボットが首をふりふり私のテーブルにケーキを運んできた、なんとも無味である。
「それで、これからどうしたいの...」
彼女は私に尋ねた、私は何も答えずケーキを頬張りコーヒーを飲んで無視するので、彼女は「はあ」とため息をついて立ち去った。
なんでだろう、こんな時にアイデア湧いた、そうだ冷凍保存してあった彼の脳みそに答えなんてなかったのだ、時代空間に繋げてこその生命の記憶であったのだ、こんな簡単なことに気が付かなかったとは...
私は一目散にこの途方もない雑多な社会に別れを告げて自宅へもどった。
「ただいま、帰ったよ、Toki...」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます