『春の傷跡』21話まで読ませて頂いた感想になります!
舞台背景と世界観の構築がとにかく凄いの一言でした。
街や建物の説明描写が圧巻で、本当に存在しているものを解説しているかのような文体は、読み手をその世界にスムーズに誘ってくれます!
キャラクターも癖のある個性の塊で、その存在感は登場する主要キャラのすべてに共通していて、それでいて愛嬌も忘れない……故にインパクト抜群でした。
そして個々が持つ隠された秘密が、それをさらに印象付けてくれています!
キャラクター同士の掛け合いも、シリアスな展開の中でもいい意味で緩急をつけてくれていて、ついつい読み進めてしまいました。
話の視点も一定ではなく、複数人の視点で書き綴られていて、そのキャラクターの個性が絡むことで読み続けていても飽きさせてくれません!
ストーリー自体も途中から、マナギ達の冒険譚とドラゴンに関する話の二つの話が並行して進められていて、その二つの話が交差するのが楽しみになります!
戦闘描写はとても丁寧で、多少の陰惨さもいい意味でリアリティを感じることが出来て、時としてカッコよささえも感じさせてくれます。
特に武器や道具に関する描写は専門書でも読んでるのかと勘違いするほど分かりやすく書かれていて、唯々関心してしまいました。
そんな冒険の話の中で、マナギとミュレーナの関係性の進展からも目が離せません!
この二人が咲かせる一輪の恋の花が咲いてくれることを祈ってしまいます♪
まだ読んでいる途中ですが、是非ともご一読頂きたいと感じた作品です!