第5話 世界を救うには時間がかかる
クラスメイトに見送られながら、私はその地を後にした。
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「ふぅ…クラスメイトと感動の別れを終えたところで、さ。えとー、フレイアルテス、だっけ」
最初の臆病に臆病を重ねた敬語大好きな陰キャの私はどこへいったのやら、今ではもう自分でもびっくりするくらいフランクな性格になってしまった。
異世界って色んな意味で怖い。
「はい。私の事はフレイアとお呼び下さい、舞衣様。」
「あぁ…その堅っ苦しいのやめて良いよ、私もフレイアの事従えたいわけじゃないし、できれば、こう…相棒?みたいな、さ。」
「相棒…ですか。」
「うん、相棒。」
(まぁ、いきなりそんなこと言われても困るよね、少しずつ距離縮めていけば良い――)
「フ……ハッハッハ!!良い良い、そんな事を言うたのはお主が初めてじゃなぁ!主には従うようにと念を押されていたが故、この感じが1番しっくりくるな、ハハ!」
「…………んん…?」
(自分で言ったけども、そんなパって切り替わることある…?)
「いつものテンションでいくとどの主も若干引き気味でな、主に忠実な下僕を演じておったのだ。今回は違ったようだがな!!ハハハ!」
「はは……メリハリの鬼かよ…」
「まぁでもそっちの方がやりやすいかもな、笑」
「んで、本題に入るけど、フレイア。……」
「おう。聞きたいことはなんでも聞くが良い。」
「……どうやって世界救うの??」
「、そうか。お主にはまだ言っておらんかったな。
お主が救う世界はここではないのだ。」
「んん…?まーたなんか拗らせた話だな。」
「うむ。今、この世界は至って平和である。そもそもそういう創り方をされたからの。妾達は別の世界に行く。正確には同じ世界なのだが。」
「なるほどね…ん?ちょっと待って『そういう創り方』ってどういうこと??」
「それを話せば長くなる。また今度にするとして…今からその世界に行くぞ!」
「急だなおい!?」
「案ずるな、今から行くと言っても、すぐ大掛かりになる訳ではない。少しずつ向こうの世界に慣れるために早めに行かなくては行けないのだ。」
「、おうおう!やってやろうじゃないの!」
「うむ!その意気だ我が主!!ハハハ!」
「んで、その世界の名前って?」
少し張り詰めたようにフレイアは言った。
私は、その名前を聞いて戦慄した。
「……倭國大和ノ雷神社」
陰キャぼっちがクラスごと異世界転送されたらなんでもありで無双しちゃった enoki_えのき @enoki-0114
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